地面師たち（NETFLIXドラマ）

詐欺が寄ってこないような人生を送りたい

夜ベッドで「眠くなったら寝ればいいや」と気軽に再生したら、7話ぶっ通しで観てしまい、気付けば外が明るくなっていたネトフリあるある。

直前に観た「極悪女王」に続いて、これも評判通り面白かった。

1話は主人公の「地面師」グループのメンバー紹介、お仕事紹介パート的なプロローグ。「地面師」という詐欺の手口がわかりやすかったし、個性的なメンバーもしっかり把握できた。これだけでも映画1本作れるほどのクオリティと満足感がある。

しかし2話からが本編だった。巨大なハウスメーカーをターゲットに「総額110億円」という最大の山に挑む。

だいたい地面師グループ目線でシーンを追っていくので、基本彼らに感情移入しながらハラハラドキドキさせられる。それなのに、犯罪があまりにえげつないので、騙される方にも同情してしまう。

観る側は手口を全て知っているので、「なんでそんなことを信じちゃうんだ」と騙される側が間抜けのように見えるが、あそこまで緻密にやられたら誰だって騙されるでしょう。

教訓としては、「詐欺に騙されないように警戒する」だけではなく、そもそも「詐欺が寄ってこないような人生を送る」ように人間関係に気をつけようと思った。

われわれ一般人にとって詐欺師は圧倒的なプロであり、「睨まれたら最後」と考えてもいい。それくらいの説得力があったよね。

俳優陣が全員良かった。綾野剛、豊川悦司の存在感は言うまでもなく、脇を固める北村一輝、小池栄子、ピエール瀧の安定感たるや。チョイ役で染谷将太も贅沢。騙され役の山本耕史や駿河太郎も見事なやられっぷりだった。刑事役のリリーフランキーと池田エライザのコンビも本当に良かったなあ。エライザ最高。大好き。

物語はしっかり完結しているが、ぎりぎりシーズン2の可能性も残すような終わり方。評判と人気次第だとは思うけど、ぜひ続きが観たい。