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【備忘観戦録09~対バファローズ~●】大阪3連戦も全敗

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勝利投手 オリックス ビドル (1勝0敗0S)
敗戦投手 日本ハム 宮西 (0勝1敗0S)
セーブ オリックス 平野佳 (0勝1敗2S)

後味の悪い幕切れ

1勝8敗。勝負の分かれ目は8回裏の采配に尽きる。

マウンドは百戦錬磨の宮西尚生。先頭の福田周平にヒットを許すとすぐさま盗塁で進塁、続く宗佑磨に大きな外野フライでランナーを三塁まで進められた。

1アウト3塁という場面で紅林弘太郎を打席に迎えるが、その紅林に3ボール(1ストライク)を与えたところで、ベンチはなんと申告敬遠の指示。宮西の「ええっ?」という表情が印象的だった。

バッターボックスには吉田正尚。3球でスリーボールにする間に、歩かせた紅林には盗塁で2塁に進まれ状況は1アウト2塁3塁に悪化。

「正尚も敬遠やむなしか」と思う間もなく、勝負を選んだ吉田にはバックホーム態勢で野手間が開いた内野を簡単に抜かれ、決定的な2点タイムリーを喫した。

素人が(素人だからこそ?)誰もが考え得る最悪なシナリオが現実なものとなってしまったのである。

紅林で勝負したら確実に失点するイメージだったのか。
1点も与えたくないのなら思い切って2人敬遠で満塁策じゃないのか。
少なくとも吉田の打席で3ボールナッシングまでいったところで敬遠だったんじゃないのか。

野球に「たられば」は禁句だが、そう言い聞かせても「~たら」「~れば」の世界線を想像しないではいられないほど、素人には理解が難しすぎる判断。

この後味の悪さは、あの今川優馬の爽快な先制ツーランでさえ、上書きされて記憶がぼやけてくる。

今川優馬の弾道

今となっては懐かしい思い出。ちょっとだけセピアがかっている。

4回表の攻撃。1アウトから渡邉諒が右中間を真っ二つに引き裂くツーベースヒットを放った。ここで今川優馬だ。

1打席目はバファローズ先発宮城大弥の低めにコントロールされたボールに三振を喫していた今川だったが、2打席目はその低めストレートを完璧にすくい上げた。

バットの真芯に当たった打球は高く力強い弾頭をたどり、そのまま京セラドームの2階席へ飛び込んだ。

ホームラン単体の芸術点のみならず、その瞬間のカット割りもよかった。

悪くないコースだっただけに呆然とマウンドに佇む宮城、ベンチから飛び出すビッグボス、ベースを回る今川の弾けるような笑顔もいい。

さらには「22イニングぶりの得点」というオプションもついた。そんなスパイスも効いて、ファイターズファンは本当に幸せを感じられた瞬間だったんじゃなかろうか。

あの頃はよかったなあ……。

もしも勝っていれば、もう一度お立ち台で今川のあの笑顔が炸裂していただろうことを想像すると少し切ない。

わかっちゃいるけど「たられば」はやめられない。

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