ジャンル | 西部劇 / アクション / ドラマ |
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製作国 | フランス |
製作年 | 1971 |
公開年月日 | 2025/1/3(オリジナル日本公開1971/11/26) |
上映時間 | 117分 |
鑑賞 | キネカ大森 |
人生で初めて観た洋画
記憶違いでなければ、おそらく人生で初めて鑑賞した洋画だった。
小学生低学年の頃、観たのは当然テレビ放映。内容はほとんど覚えていないが、映画好きな母に「こういう血が出る西部劇を『マカロニウエスタン』っていうのよ」と解説されたのだけ、なぜかハッキリ覚えている。今だから言えるけど、それ全然違うよ母ちゃん。
おかげで、マカロニを食べるたびに70年代独特のあの赤ペンキのような血が頭をよぎる人生になったし、大人になってからちゃんと観なおしてみたいとずっと思っていた。
個人的にはそんな背景での4Kリマスター版公開。これは映画鑑賞人生の整理も込めて、2000円払って観る価値はあるでしょう。
面白かった!
考察不要。意外性皆無。細かいことは一切考えずに、脚本に身を委ねれば楽しめちゃう「鼻ホジアクション西部劇」。これぞ娯楽大作。
ただの西部劇じゃなくて、われわれ日本人としては三船敏郎が主演の一人として出演しているのも重要な要素。ガンマンとサムライのバディって当時としては相当ビックリしたんじゃないかな。
西部劇って基本、アクションといえば早撃ちくらいのものじゃない。もちろん、豪快な殴り合いやロープや乗馬アクションなんかもあるだろうけど、剣術や体術、居合道を織り交ぜた黒澤明監督のキレのあるサムライアクションに、当時のハリウッド監督たちは憧れていたんじゃないかと推察する。かといって自分たちにはニッポンのジダイゲキは撮れない。そこで
「西部劇の舞台にサムライを連れてきちゃおう!」
というジャイアン的発想が、鼻息の荒い当時のハリウッドっぽくていいね。
とにかくミフネの存在感がとんでもない。あのアラン・ドロンやチャールズ・ブロンソンと並べられても、どう見てもダントツでカッコよかった。
体格、表情、貫禄、佇まい、時折漏れる日本語セリフ。まさしく我々がよく知る桑畑三十郎、椿三十郎の延長上だった。
戦後25年やそこら、アメリカではまだまだ日本人が蔑まれていただろう時代に、西洋人の中で黄猿扱いされることもなく、現代でも根強く残る「アメリカが見た日本人」みたいな変な描写もなく、「いかに三船敏郎が撮影現場でリスペクトされていたのか」が透けて見える。
クレジット順は三番目だけど、確実におれたちの”ミフネ”が主人公として作られた作品だと感じた。
いやあ、観足りないな。
思い出補正も大いにあるが、4K版の円盤が出たら買いたいくらいに興奮した。
これでもう、マカロニを食うときに赤ペンキはよぎらないね。
👇 気まぐれでいいので全部押して💕