遺書(ブログ)

クワイエット・プレイス:DAY 1

投稿日:

ジャンル SF / ホラー / スリラー / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 2024
公開年月日 2024/6/28
上映時間 100分
鑑賞 アマゾンプライムビデオ

モンパニの風体をした感動の人間ドラマ

「シリーズ最新作を鑑賞する際は旧作を復習してから!」などと思っていると、ズルズルといつまでも観ない法則。劇場公開時から「観たい観たい」と切望していた本作を、8ヶ月を経てやっと観た。(それでもアマプラ新作料金500円也)

そして、「結局復習はせずに観ると全く問題なかった」という法則も追加。最近でいえば「エイリアン:ロムルス」なんかもそうだったよね。めっちゃあるある。

いや、よかった。

「DAY 1」ってことで1~2の前日譚であることは確定。すなわちクリーチャーの正体も周知済みだし、1~2のようなジワジワくるスリリングな展開ではなく、比較的大味なモンスターパニック映画になると予想できる。エミリー・ブラントも出てこない。

どうせ、このクリーチャーの謎に迫る内容なんだろ? ほら、エイリアンの「プロメテウス」みたいな――と高をくくっていたら全然違った。いい意味で。
ホラーモンパニの風体をした、感動の人間ドラマだった。

ハッキリ言って作中ではクリーチャーの謎にはほぼ触れない。このシリーズの売りである「音を立てたら即死」設定も健在ではあるが、1~2と比べると何だかクチャクチャっとしてる(「それはオッケーでそれはダメ?」みたいな)。ホラーとしては、かなり(怖さ度という意味でいえば)スケールダウンしていると思う。

ただし重点を置きたかったのは、良くも悪くもそこじゃない、と感じた。

「余命いくばくもない主人公が、死ぬ前に想い出の店のピザを食べに行く話」。

これに「クワイエット・プレイス」の世界観を当てはめただけ。廃墟と化したニューヨークも、「音を立てたら即死」設定も、あのキモいクリーチャーたちも、そこに至るまでの”障壁”程度の扱い。ここが評価の分かれどころだけど、おれはすんなり受け入れられた。主人公サミラにがっつり感情移入した。

それだけにあのシーンは、けっこう沁みたね。
終盤クライマックス手前。誰もいないショーパブのシーン。

窓から淡い光が差し込むジャジーな店内。弾くことができないピアノ。無音のマジックショー。「パッツィ」と書き足されたピザ。BGMもよかったね。

大予算のモンパニ映画であることを忘れてしまうくらい繊細な場面。優しすぎて泣いちゃった。

たしかにね、「これじゃない」はずっとつきまとう。おれだってそう。ギトギトの豚骨ラーメンを食いに来たのに、澄んだ琥珀色の鶏がらラーメンが出てきたら思わず「ふざけんな!」ってなる。

でも、その鶏がらラーメンが旨かったらいいでしょう。って話。

店構えは紛うことなきコッテリ「モンスターホラー」だけど、スープはけっこう上品で繊細ないい味出てたよ。

👇 気まぐれでいいので全部押して💕
にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村 映画ブログ 映画備忘録へ 全般ランキング

-遺書(ブログ)
-

Copyright© R50(仮)-アールフィフティカッコカリ- , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.