ジャンル | アクション / ファンタジー / ドラマ |
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製作国 | 日本 |
製作年 | 2024 |
公開年月日 | 2025/4/11 |
上映時間 | 104分 |
鑑賞 | 109シネマズ川崎 |
幽霊殺し屋と女子大生のリベンジ劇、物足りなさと魅力が交錯
感触としては、まごうことなき「阪元裕吾作品」。しかも初期の。
クオリティはぶっちゃけ高くは感じなくて、良く言って「ある用務員」や「ベイビーわるきゅーれ(一作目)」クラス。当時の阪元監督と同様に、お友達キャストやチープなロケーション(なんでそんな都合のいい廃墟が悪のたまり場なんだよ!っていう)によって、予算の厳しさが隠し切れない。なので、華のある高石あかりが出ていない場面は、本当に画ヅラが地味だった。ウリとなっているアクションも期待は超えなかった。(個人の感想)
ただ「無念の死を遂げた最強の殺し屋・工藤(三元雅芸)の幽霊が、女子大生の身体を使ってリベンジする」という設定は、中二病オヤジとしてはワクワクした。
殺し屋幽霊が常に主人公・松岡ふみか(高石あかり)の半径15メートル内にいて、ピンチになったら乗りうつって敵を返り討ちにする。なんだか仮面ライダーみたいじゃない?
最強の殺し屋が乗りうつったところで、あくまで「身体はか弱い女子のまま」という設定のストイックさもいい。考えてみれば「そりゃそうだ」なんだけど、一流の殺し屋が自分の感覚で思い切りパンチしたら、女の子の拳や細腕なんてひとたまりもない。だから、ある程度ふみかの身体に気を使わないといけない、というルールがひとつ乗っかっている。ラストバトルでは、何気なくその辺の布切れを破り取って、手にバンテージとして巻いていたのが優しかった。
細かすぎる設定と言えば、「宿主のふみかは憑依されても意識があって、顔(表情)と口だけは動かせる」というのも面白かったね。乗りうつった状態で、時折ふみかと工藤が激しい言い合いになる。あれ最高。
「ちょ、ちょっとそんなの(アイスピック)使ったら殺しちゃうじゃん!」
「殺すつもりでやらないと殺されるぞ!」
「いや、聞いてないんで!」
「うるさい、口を閉じてないと舌を噛むぞ!」
(※うろ覚え)
これ、同じ顔の同じ口で言い合ってる。高石あかりがちゃんと瞬時にキャラを切り替えながら、ホントに2人が口喧嘩しているように見えた。これがすごい。スイッチ演技女優の本領発揮。
結局のところ、見どころは、良くも悪くも高石あかりだったかな。全体的には、申し訳ないけど廉価版「阪元裕吾作品」だった。もちろん嫌いじゃないけど、観るなら本家でいい。
あと、個人的に初めましてだけど、黒羽麻璃央も良かった。おっさんが言うとややこしいけど、カッコいいね、彼。
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