遺書(ブログ)

レアード、4年間ありがとう。

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ここ数日、back numberの『クリスマスソング』が脳内ジュークでローテしまくっている。
おれはバリバリ山下達郎とWHAM!の世代だが、ここ数年はこの曲の方が好きだ。

あの有名なイントロから、あの未練がましい歌詞の世界観。
そして、情けない男の心情を恥ずかしげもなくさらけ出すサビ。

できれば横にいてほしくて、
どこにも行ってほしくなくて、
僕のことだけをずっと考えていてほしい。

西武の不動のショートじゃないが、まじでたまらん。

特に昨日は、未練たらたらな自分の心の内を明確に言語化されているようで、胸をえぐられた。別に女にフラれたわけではない。

昨日、愛すべきブランドン・レアードが、ついにファイターズを去ることになったのだ。

契約が難航しているというニュースは聞いていたので、契約期限が過ぎて自由契約扱いになった頃から予感はしていた。
球団の提示は間違いなく年俸ダウンの方向だったと思うが、レアード側もある程度譲れないラインがあったのかもしれない。

それでも、「何だかんだ言ったって、ヤツは戻ってきてくれるさ」と信じていた。当然だ。

レアードは日本が好きだ。北海道が好きだ。そしてファイターズが「ダイスシ」だ。何より、つい最近「生涯ファイターズ宣言」してくれたじゃないか。
奥さんの出産準備と重なり、交渉のタイミングが悪かっただけで、元気なベビーが生まれれば一旦札幌に帰ってきて、寿司でもつまみながらササッとサインしてくれるだろう。

そう高をくくっていた。

しかし結果は誰もが知るとおり。
昨日のバーベイト投手の契約合意発表と足並みを揃えるように、球団が数日前にレアードとの交渉を打ち切っていたことが吉村GMによって名言されたという。

なんてこった……。いや「なんてこった!」
本当に口から声がこぼれた。寿司の神様は、クリスマス前になんという贈り物を置いていきやがったんだ。

ただし公式発表は今のところない。
決定”的”なら「決定」じゃないのか?ワンチャンある?
GMが明言したと報道されているが、今からでもどうにかならないものか。

ツイッターのタイムラインを覗くと、案の定ファイターズファンの阿鼻叫喚で溢れかえっていた。

「もうあかん!」。
「レアードがいなくなるなんて信じられない」。
「ショックすぎて仕事まぢでしたくない」。
「辛すぎる」。「寂しいよぉー」。
「嘘だ!!!!」。

これまでレアードは大変な実績は持っているものの、今季は打率.233、ホームラン26本、打点は65点と過去最低レベルの成績しか残せなかった。どのファンも、心のどこか冷静な部分では「レアードは今年までかもな…」と覚悟していたところもあったはずだ。

しかし「しゃあない…」という声だけは、ほとんど聞こえてこなかった。

ファイターズファンにとって、今やレアードは数字だけで価値を表せる存在ではない。全てのファンが彼の退団にショックを受け、寂しがり、胸を痛めていた。

入団当初は、彼がここまで愛される外国人になるとは思っていなかった。

入団した2015年当初、レアードはまったく打てなかった。
小谷野栄一がオリックスに移籍したあとのサードを守っていたが、実際夏になるまで打率は1割台だったと記憶している。

「打てないけど、他にサードがいないんだから、まあしゃあない」。
もともとそれほど期待もしていなかったし、その分落胆もなかった。
サードの若手(当時は近藤とか?)が育つまでの辛抱だ。打てないけど守備は上手い。今季だけそこ(サード)にいてくれればオッケーだ。

レアードは、そんな、毎年よくいる繋ぎの「ハズレ外国人」だった。

しかし、その年の後半になると鬼のように打ちまくった。
あの”スシポーズ”が生まれたのもこの頃からだったかな。
最終的に打率.231、ホームランは34本、そして打点は97点!
ファン全員、手のひらクルーである。
これはとんでもない助っ人が入ったもんだ。来年に期待できるぞ。

事実、次のシーズンもレアードはホームランを量産し、なんとパ・リーグのホームラン王にもなった。
打率.261、ホームラン39本、97打点。
2016年の奇跡の優勝は、レアード抜きでは語れない。
日本シリーズでの、日本一を完全に決めた満塁ホームラン。あの感動は絶対に忘れられない。

サービス精神も旺盛で、球場では子供たちが「レアードー!」と呼ぶ声が聞こえると、必ず声のした方向に向かって手を振った。
たとえ試合前のアップ中でも、少年ファンからサインをせがまれて応じるのを何度も見た。
ちょっと違うかもしれないが、大谷翔平ファンの少年が着ていた11番のユニホームを脱がして大谷にサインさせて渡したというエピソードが大好きだ。

レアードに関しては、こうしたエピソードに事欠かない。とにかくファンを大切にする選手だった。
そんなわけだから、レアードからファイターズファンになったという現ファンも多いと聞く。

数年前「ハズレ外国人」だったレアードは、誰からも愛される「ファイターズの顔」となっていた。

この4年間でレアードからもらったものはとてつもなく大きいが、どうやらその恩返しはできないまま、彼は球団を去る。

脳内ジュークでは、いまだに『クリスマスソング』が流れている。

できればファイターズにいてほしくて
どの球団にも行ってほしくなくて
ファイターズファンのことだけをずっと考えていてほしい。

プロ野球はビジネスの世界だ。
ファンの気持だけではどうにもならないことはある。
それは、サンタとやらに頼んだって仕方がない。

これまでの感謝、今後の激励、ベビー誕生のお祝い、そして何も言わずに去っていくことへの恨み(笑)――レアードにはまだまだ言いたいことはたくさんあるが、

長くなるだけだからまとめるよ。

レアード、4年間ありがとう。

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