ジャンル | アクション / スリラー |
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製作国 | イギリス=アメリカ |
製作年 | 2024 |
公開年月日 | 2024/3/1 |
上映時間 | 139分 |
鑑賞 | 109シネマズ川崎 |
「カラフル煙幕撃ち合い」と「オイルスケート」
「いやいや、それよりも早く『キングスマン』新作を撮ってくれよ」と「頼むからコケないでくれよ」という気持ち半々での公開初日鑑賞だったが、期待値を大幅に大幅に上回った。
鑑賞後2時間が経過したが、興奮して眠れそうにないのはヴォーン監督ファンの贔屓目なんだろうか。
ともかく、ヴォーン作品らしさ全開の独創的アクションはさらに磨きがかかっていて(ただし血は出ない)、ファンとしてはめちゃくちゃ楽しめた。ずっと見ていたいくらい。
それに加え本作は特に脚本も素晴らしかった。
虚実・敵味方・正義と悪が入り乱れた複雑な構成なのに、不思議と理解が追いつかなくなることはなかった。視点を主人公エリーにしっかり固定しているので、彼女とともに混乱しながらも、徐々に情報が集まってきて「なるほど、そういうことか」とわかる仕組みになっている。
序盤は「どれがホントでどれがフィクション?」というせめぎ合い。中盤に大きな転換点があって驚くんだが、そこからも「これでもか」とさらに二転三転する。
味方と思っていた人物が敵になり、敵だと思っていたらやっぱり味方だったり。それどころか「えっ、自分(主人公)はどっち?」となるのも、非常に巧妙な仕掛けだったと思う。
終盤になり、ようやく全貌が見えたときは、アハ体験のようにスッキリする。
アクションシーンで特に気に入ったのは、ラストの「カラフル煙幕撃ち合い」と「オイルスケート」のコンボかな。他では絶対に見ることのできない(笑)、「キングスマン」の「威風堂々」シーンを想起させる芸術点重視のアクション演出。
美しくてカッコよくて、同時にガキっぽくて馬鹿馬鹿しくて、感動なのか笑い泣きなのかよくわからない涙が出た。ここは「フザけすぎ」って怒るファンも結構いそうだけど。
ともかく大満足。早く「アーガイル」新作を撮ってくれ。