遺書(ブログ)

中村剛也と中田翔

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昨日、元オリックスの西勇輝の阪神入が決まったことで、今オフFA権を行使した5選手すべての移籍先が決まった。

西以外では、元広島の丸と元西武の炭谷は巨人、元西武の浅村は楽天、そして西武の中村剛也は権利を行使しながら残留。

巨人は昨日発表された元マリナーズの岩隈の入団も含めて、大補強のストーブリーグとなった。今オフはファイターズの派手な動きが話題となっているが、巨人もなかなかどうして。連日ビッグニュース続きで、巨人ファンは今から来季が待ち遠しいことだろう。その気持ちわかるぞ

逆の意味で、西武ファンはここ数年の主力の大量流出に心穏やかではいられないだろうと思う。
ファイターズもFAは移籍は少なくない球団なので、気持ちはわからなくはない。しかし2016年の岸、昨年の野上、そして今年の浅村、炭谷と、まさしく野球拳のごとく年々超主力級が引っ剥がされている。

ファイターズも、増井と大野(とFAではないが大谷)を失った昨年までは、同じく”野球拳期”だった。しかし今年、FA権を持つ宮西と中田翔が残留したことで、それに歯止めがかかった感がある。
改めてこの2人のレジェンドに感謝したい。

西武の現役レジェンドといえば中村剛也だ。
彼もファイターズの2人と同じように、今年、残留を決断した。浅村というバリバリの主力が抜けた中、これはライオンズファンにとって嬉しいニュースだったに違いない。その気持ちわかるぞ

おれはファイターズファンであり、一方ライオンズ中村は長きに渡って痛い目に遭わせ続けられている”天敵”だが、この決断は素直に嬉しかった。
「FAは選手の権利であり~」云々の正論はともかくとして、中村剛也はライオンズの象徴として野球人生を全うしてほしいと願う。

個人的に、おれは中村剛也は中田翔のライバルと位置づけている
世代がちょっと違うので、一般的にはそんなイメージはないかもしれない。

ご存知の通り、2人の共通点は多い。
同じ大阪桐蔭ブランドで、高校通算ホームラン80本台の大器として期待され入団。若手の頃からずっと4番を張り、若くしてチームの顔となる。打率は低めのパワーヒッターという打撃スタイルも同じだ。

ただしプロ入り後の実績を見比べればスケールは違う。西武ファンからすれば「一緒にするな」と怒られるかもしれない。いや、中田が悪いんじゃない。中村の実績が凄すぎるのだ。

5233打数 1325安打 385本塁打 1043打点 打率.253。

プロ年数16年で本塁打王6回、打点王3回。通算本塁打は385本が光る。

一方、6年後輩の中田は以下。

4378打数 1111安打 202本塁打 749打点 打率.254。

やはり相手はレジェンドだ。大きく引き離されている感がある

しかしよく考えると、それもそのはず。活動期間が違う。
中村は16年目、中田は10年目だ。主力になってからの6年の差は大きい。

そこで、現在の中田と同じ10年目を終えた時期の中村の通算成績を算出してみた。

3077打数 786安打 234本塁打 600打点 打率.255。

あれ?

と思わないだろうか。
再度、見やすく中田の今季(10年目)までの通算成績を貼る。

4378打数 1111安打 202本塁打 749打点 打率.254。

やっぱり負けてないぞ。
中田のほうがレギュラー定着が1~2年早かったせいもあるが、安打数と打点は大きく引き離している。唯一負けている本塁打も32本差と射程圏内だ。ここからの6年で中田が毎年31HRずつ打てば、16年目でレジェンド中村剛也のすべての数字に追いつく

ホームラン王を6度も獲ったあの偉大な中村先輩に、我らが大将中田後輩が追いつく。大河ドラマ的なカタルシスだ。
このドラマが見たいがために、おれは中村剛也を追い続けているフシもある。

中村剛也が”覚醒”したのは2008年。奇しくも中田が入団した年だ。
その年、中村は実に46本ものホームランを打って初の本塁打王に輝いた。一方で、この年ルーキーだった中田翔は年間を通して二軍暮らしだったが、「中田もいつかこうなるんだろうな」とワクワクしたのを覚えている。

中村剛也は「中田翔の未来」だ。
中村がライオンズのレジェンドであり続ける限り、中田も負けずにファイターズのレジェンドであり続けなければならない。

というおれ設定

勝手なことばかり書いたが、つまり中村がライオンズのユニホームを着続ける限り、(少なくとも6年間は)中田もミスターファイターズであり続けてくれる。

そんな気がしている。中村剛也には、ずっとライオンズで頑張り続けてほしい。

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