ジャンル | アドベンチャー / SF |
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製作国 | アメリカ |
製作年 | 2023 |
公開年月日 | 配信スルー |
上映時間 | 105分 |
鑑賞 | アマゾンプライム |
「月面版スタンド・バイ・ミー」
「ハリウッドの芦田愛菜」といえばマッケナ・グレイスちゃんだと思う。
愛菜ちゃんのように、天才(Gifted)と呼ばれた子役時代からずっとその成長を見守ってきた。もちろん出演作は娘の運動会を待望する父親のような気持ちでチェックしてきたし、wikiの出演リストに並ぶ「Crater(原題)」という謎作品の日本公開も、今か今かと待ちかまえていた。
(「ゴースト・バスターズ」新作の公開初日は既に予定を空けてあるぞ)
それが「クレーターをめざして」などという邦題で配信されていたのを、今日知ってぶったまげた。(しかもDisney+では半年以上も前から?)
脊髄反射でアマプラ500円新作課金して即鑑賞した。
泣いた。ふだんサイコサスペンスやグロホラーばかり観ている悪趣味オヤジが、「スタンド・バイ・ミー」ジャンルのジュブナイルものでボロ泣き。
誤解のないように言っておくが、世界中に1000万人はいるといわれる”マッケナパパ”の一人だからじゃない。マッケナはただの入り口であって、作品自体が相当よくできていた。
月面の美しい風景。未来のメカ、建造物、インテリア。
「配信スルー」ということで若干のチープさを懸念していたが、全然そんなことはなく(むしろ圧巻)、雑音なく世界観に没入できた。
ストーリーは誰かが言っていたように「月面版スタンド・バイ・ミー」。陳腐な表現で悔しいが、まったくもってその通り。ただ、あの名作と比較しても引けを取らない出来になっていると個人的には感じた。
それもひとえに「主人公5人組が魅力的だった」。これに尽きると思う。
マッケナの演技力はもはや風格すらあるし(大きくなったなあ)、リーダー格のディランもリバー・フェニックスばりにイケメン。お調子者のボーニーと、身体が大きくて心優しいマーカスもいい味出していた。実質主人公であるケイレブの目を通して彼らを見ていると、本当の親友のように愛おしく見えてくる。
ラストのまとめ方も胸に沁みた。
あの時空を超えたメッセージは、おじさん涙なくしては観ていられなかったよ。
誰も死なない。
ミステリーもサスペンスもない。
派手なアクションも恋愛もない。
おれもまだ、こういう作品でキレイな涙を流せるんだなあ……などと、再発見できた名作だった。
ってことでマッケナちゃん、次は「フローズン・サマー」で。