ジャンル | アニメーション / 青春 |
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製作国 | 日本 |
製作年 | 2023 |
公開年月日 | 2023/2/17 |
上映時間 | 120分 |
鑑賞 | アマゾンプライム |
ブラックホールに吸い込まれていく主人公
まずは、よくぞ「アニメ化」というベストな選択をしてくれたとスペシャル感謝。ある程度舞台が限られた現代劇、しかも主人公が18歳の男子3人組ということで、20歳前後の人気アイドル俳優を揃えて「実写化」ということも十分にあり得た。想像するとゾッとする。
さて本作、評判通り面白かったし、感動したし、とことん熱かった。
この成功はひとえに、臨場感ある「演奏シーン」と超一流ミュージシャンの演奏吹替による「音楽」に尽きると思う。
ジャズは「アレクサ、仕事が捗るジャズをかけて」とせいぜいBGMで流し聴きする程度だったが、映像で集中して向き合うことによって考えが大きく改まった。
演奏シーンではアニメならではの抽象表現がちょっと過剰な気がしたが、むしろそれが良かったんだと思う。
ビカビカに光沢を放つ楽器。
火を噴くサックス。
宇宙空間で演奏する3人。
ついにはブラックホールに吸い込まれていく主人公(笑)。
熱狂する観客たちの表情のカットを上手く挟みながら、「彼らにはこう見えているんだ」ということがダイレクトに伝わってきた。
ジャズをよく知らない自分でも、本物のジャズファンたちが本物の音楽を聴いた時の「熱狂」「トランス状態」というものを体感できた気がした。これは劇場で観るべき映画だったと後悔。
当然、一流ミュージシャンによる演奏も素晴らしい。
素人の自分が「素晴らしい」なんて評価するのも生意気だが、「素人のおれでも素晴らしさがわかるほどの素晴らしさ」という意味で。
自分は原作未読だが、十分に楽しめた。
きっと原作ファンも「音を聴いてみたい」という欲求が最高な形で実現されて、大満足だったんじゃないかと想像する。
アイドル俳優の学園祭みたいな実写化にならなくて、本当に良かった。