ジャンル | アクション |
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製作国 | イギリス |
製作年 | 2013 |
公開年月日 | 2014/2/22 |
上映時間 | 103分 |
鑑賞 | アマゾンプライム |
ラストシーンの破壊力
ちっちゃかったヒットガール(ミンディ)はJKへ、ヒョロガリだったキックアス(デイヴ)はムキムキへ。たった3年なのに、前作の主人公がすっかりキャラ変した。
「続編」というよりは、完成度が高かった前作「キックアス」の「後日譚」といった感じ。前作は個人的にオールタイム10本の指に入るほど好きな作品なので、その愛すべきキャラの「その後」を観られたのはめちゃくちゃ嬉しい。
ただし、”前作ありき”の二次創作的楽しみ方かな。そんな作品。前作鑑賞は必須。
前作で街のヒーローにまつり上げられたデイヴ(キックアス)だったが、「本当に強くなりたい」とヒットガールに弟子入りする展開は胸アツ。徐々にヒーローとして力をつけていく序盤は、スポコン的なカタルシスがあった。
(最初から肉体が出来上がっていたのはちょっと雑音だったが)
この後、同志を見つけたデイヴはヒーローライフを満喫し、その一方でミンディは「普通の女の子」として生きる決意をする。しかし、双方とも簡単にはいかず――という話。
ぶっちゃけ物語的には「ヒーローとは」「正義とは」「覚悟とは」みたいな、近年のヒーローもので散々こすられたテーマになっている。
作品の評価に賛否があるのもわかる。
でも、そんなことよりも、それぞれ”大きくなった”ヒットガールとキックアスが(特にヒットガール)、それに比例してアクションもスケールアップしているのが、個人的には嬉しかった。
前作は「小さな女の子がとんでもなく強い」という面白みがあったが、今作ではそれは消えたものの、本格派の美女スパコロもの(スパイ・殺し屋もの)に見事にクラスチェンジしている。
ヒットガールのアクションシーンはどれもスカッとするが、特に終盤、マザーロシア(めちゃくちゃ強い)との戦いは熱かった。ボコボコにやられて「もうダメか」というところから、アレによる大逆転。無敵マリオ状態でボコボコにやり返す。そしてロシア語で捨てゼリフ。
「お前みたいなクソ女なら、こんくらい耐えられると思ってたわよ」(アメコミ風フキダシ)。
しびれた。ここ一番好き。3度目の鑑賞だが、ここは巻き戻して3回観た。
あと最後、ミンディとの別れのシーンの破壊力と言ったら半端なかったね。「この街には君が必要だ」と引き止めるデイヴの口をふさぐようにキスをするミンディ。
「わたしのファーストキス。笑ったらその口引き裂くから」
このセリフひとつで、本作を「なんかちょっと違うなあ」と感じていた”前作厨”(おれ含む)も、半分くらいひっくり返したんじゃないかな。Filmarksの評点でいえば0.2くらいは上げていると思う。
おれなんか、前作「キックアス」の小さくてチョコチョコしていた子供ミンディを思い出して、ちょっと目頭が熱くなった。
ここも巻き戻して5回観た。