遺書(ブログ)

テレビの中に入りたい

投稿日:

ジャンル サスペンス・ミステリー / ドラマ
製作国 イギリス=アメリカ
製作年 2023
公開年月日 2025/9/26
上映時間 100分
鑑賞 ヒューマントラストシネマ有楽町

 

パンフの中に入りたい

パンフレットがよかった。事前にSNSで装丁デザインを見かけて気に入って、これを手に入れるがためにわざわざテリトリー外の劇場まで足を運んだと言ってもいい。

A24作品は明確に作家性が高いのが特徴だけど、実はパンフの作家性もものすごく高い。他とは見た目から一線を画している。

最初は「ミッドサマー」(アリ・アスター監督)のボロボロ仕上げ、それから2年ほど前の「ボーはおそれている」(同監督)のページサイズバラバラ綴じには驚かされたし、大好きな「X」トリロジー(タイ・ウェスト監督)のコンセプトを合わせたトガったデザインの3冊は宝物だ。

そして今回「テレビの中に~」もやりやがった。

「テレビの窓穴のあるスリーブケースを抜くと本当の姿が。裏から入れればホワイトノイズ画面に変化する2ウェイ仕様」(SNSより)

見た目だけじゃなく、冊子自体も全体的に特色(蛍光色)をふんだんに使ったサブカル誌のようなアートディレクション。作品自体がもともとビジュアル重視な作品なので、挿入されるポップな場面写真が絶妙にマッチして、パラパラとめくっているだけでも気持ちいい。巻末に付録のようにつく「ピンク・オペーク」(作中作)の「EPISODE GUIDE」がいいね。

実は、上で挙げたA24作品のパンフレットは、すべて大島依提亜氏という大御所アートディレクターが手掛けている。グラフィックデザインを2次元ではなく、「冊子」という3次元に存在する”モノ”としてデザインする国内最高の”パンフ職人”。彼が手掛ける映画パンフレットは、パンフとしてのポテンシャルを超えたもはや”芸術品“の域でしょう。憧れ。

雑誌がほぼ絶滅状態の現代では、実質的に映画パンフレットこそ紙媒体の最高峰。その中でも一線を画す大島氏は「紙媒体界のラストサムライ」と呼べるんじゃないかな、と個人的には大袈裟に位置づけている。

A5サイズのパンフに1200円はちょっと割高な気がするけど(A24ショッパー(袋)いらねえ 笑)、”1000円ちょっとで買える芸術品”だと思えば安い。パンフの中に入りたい。

作品は面白くなかった。

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