今日は午前中に仕事を一段落つけた後、外を見るとあまりに晴れていたので、横浜の三渓園に出かけることにした。
三渓園といえば紅葉のメッカだ。
しかも見頃は「11月下旬」とのことなのでちょうどいい。
「三渓園 紅葉」で画像検索をかけると、
うおおおおおい!こりゃすごい。
見渡す限りの赤、赤、赤、時々黄色、オレンジ、赤、赤!!! 下品な言葉でいうと、クソ美しくてテンションクソ上がる。
シーズン中は野球場ばかり撮ってきたおれの愛機オリンパスも、シーズンオフくらいは、そのレンズに素晴らしい天然色を見せてやりたい。
鉄は熱い(赤い)うちに打て。今こそ赤い世界へGO!だ。
よおし、今日はバエるぜ。
準備はいいかPen(機種名)よ。ぶったまげてブレるなよ?
人機ともに気合いは十分だ。
三渓園にたどり着くと、平日だというのに盛況だ。
そりゃそうだ。紅葉シーズンだからな。
カメラやスマホを手にした客は皆、心なしか目が血走っている。
そうかそうか、みんなバエる気満々だな。負けないぞ!
事前に調べたおすすめ撮影スポットに直行する。
最適なレンズを装着しアングルを決めて、そしてそう。
迷わずシャッターを切った。
はい真っ赤!はいバエた!おつかれっした!
・・・・・・・。
そうなのである。
おれが見たかった赤い世界は、一面ミドリ一色だった。
アイキャッチ画像と見比べても分かる通り、右上と左上にかかるミドリは、すべてモミジである。もはや逆に美しい。
紅葉の気配はほとんどなかった。
(紅葉だけに)レッドゾーンを振り切らんばかりだったタコメーターが、一気にブルーゾーンへ落ち込んでいく。
絶好のチャンスでフルスイング空振りをした四番打者のように肩を落とすおれ。
く、くっそう!!!
おれだけじゃなく、ここに来たたくさんのお客さんはみんなガッカリしているんだろうな……。
そう思いながらまわりを見回すと、その時たまたま隣にいたおばさんはそうでもなかったみたいだ。
「まだ早かったみたいね!おほほほほ」
と大笑いしていた。
おれもつられて笑ってしまった。
(紅葉だけに)真っ赤になって悔しがっていた自分が馬鹿らしく思えた。
見上げると空は青く、息を吸い込むと空気は澄んでいた。
耳をすませば、小川のせせらぎと野鳥のコーラスが心地よかった。
そうだ。そもそもここは、紅葉がなくたって美しい庭園なのだ。
ま、いっか。12月に入ってからリベンジしよう。