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【備忘観戦録】「セの大ボス」G菅野を若きルーキーエースが撃破した試合(6・06東京ドーム)

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勝利投手 日本ハム 伊藤 (3勝4敗0S)
敗戦投手 巨人 菅野 (2勝3敗0S)
セーブ 日本ハム 杉浦 (0勝1敗11S)

巨人が誇る大投手・菅野智之を、若きルーキーエース伊藤大海が撃破した試合。ファイターズは、ドラゴンズ大野雄大、カープ大瀬良大地に続いての三つ目の大金星。

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ファイターズは初回、巨人先発菅野から一番・五十幡亮汰が出合い頭のクリーンヒットを決め、その後盗塁で2塁、渡邉諒の犠打で3塁、近藤健介の内野ゴロでホームを踏み華麗に得点。シングルヒット1本で先取点をもぎ取った。

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2回表には王柏融の二試合連続(二打席連続)となるソロホームランで追加点。2イニングで2点と、効率よく先制パンチを食らわせることに成功した。

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ファイターズ先発の伊藤大海は、初回からキレのいい変化球と伸びる直球が冴え、巨人打線をバタバタとなぎ倒していく。3回裏には、松原聖弥の二塁打(レフト王の落球)の後に、好調ウィーラーに三遊間を割られ1点を失うが、4回以降は見事なノーヒットピッチング

自己最多タイの7イニングを投げ切り、被安打2、失点1。1点リードのスコアで、勝ちパターンのリリーフへとつなぐ。

一方、序盤の失点以降は調子を取り戻していた菅野は5イニングで降板したので、「菅野さんよりも先にマウンドを降りない」という目標を、ズバリ有言実行した。

ファイターズは8回表、四番中田翔の待望のタイムリーなどで2点を追加し、リードをさらに3点に広げる。

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8回裏はB.ロドリゲスが1失点(1アウト1塁3塁のピンチも堀瑞輝がゲッツーで一発消火)、9回守護神の杉浦稔大の劇場(先頭打者をヒット出塁から2アウト1塁2塁)と、適度なハラハラも楽しみながら、何とか逃げ切り。

ファイターズは約1か月ぶり(5月8日)に連勝8カードぶりにカード勝ち越し。1か月もの間超えられなかった2つの壁を同時に飛び越え、本拠地札幌で大型連勝を目指す。

五十幡亮汰の「ホームランを打つ足」

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メディアでは相変わらず「サニブラウンに勝った男」という異名が連呼される男、五十幡亮汰。そろそろサニブラウン選手に申し訳なく思えてくるが、この異名にも恥じない五十幡の脚力は本当に魅力だ。

初回、セ・リーグを代表するエース菅野からいきなりクリーンヒット。すぐさま盗塁を決め、渡邉諒の犠打と近藤の内野ゴロでホームに返ってきた。シングルヒット1本で貴重な先取点を奪った。

そういえば、同じような場面が5月26日(対スワローズ)にもあった。初回五十幡がヒットで出塁→盗塁(2塁)→犠打(3塁)→内野ゴロで1点。振り返るとまったく同じだった。この時も五十幡の1ヒットだけで1点

「1ヒットで1点」というのは、もはやホームランと同じこと。しかも、初回だから「先頭打者ホームラン」。もれなく貴重な先取点になるというおまけつき。

特に今日は菅野が相手ということもあり、一刻も早く先取点を取って試合を優位に進めたかった。初回、五十幡が「足で打った先頭打者ホームラン」は、打撃陣に「今日の菅野は打てなくはない」と勇気づけ、先発の伊藤には「最低限、自分が0にさえ抑えれば勝てる」という明確な目標を与えた。この二方向への鼓舞が強い柱となり、迷わず勝利へと突き進むことができた。

五十幡は8回にも送りバントで相手の送球ミスを誘い貴重な追加点、その後中田のタイムリーでホームを踏んでいる。

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送りバントによる相手のミスは五十幡のスピードに焦っての送球ミスだと考えると、これも「五十幡の足による得点」と言っても過言ではない。

今日の試合は伊藤大海の好投王柏融のホームラン四番中田の待望のタイムリーなどが印象深いが、4得点中3点が五十幡の足が稼いだ得点だということは忘れないでおきたいと思った。

ちなみにこの試合中、陸上の山縣亮太がサニブラウンの持つ100mの日本記録を更新した(9.95秒)臨時ニュースが流れたが、五十幡は「山縣に勝ったことのある男(=サニブラウン)に勝った男」 とはならないんだろうか。

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