3度の決定的チャンスを逃した
開幕5連敗で止まったかと思えば、初勝利を挟んで4連敗。
「上沢直之エースの粘投」も、「”火消しの玉ちゃん”玉井大翔の帰還」も、「上原健太の投守の奮闘」も、「杉浦稔大の剛球復活」も、「完璧吉田輝星」があっても、無得点では試合には勝てない。
(ファイターズファンとしては)
今日の見どころはなし!
と高らかに宣言して今日は終わりにしたいところだが、一応「備忘観戦録」と銘打っているからには、3つの「決定的チャンス逸」に触れないわけにはいかない。
2回ノーアウト満塁
5回ノーアウト一塁二塁
7回ノーアウト一塁二塁
このすべての決定的チャンスを逸した。
「チャンスで打てない」なんて生易しいものではない。打てなくたって”得点が入っちゃう”ような場面でも、なぜか点が取れなかった。
「打線しっかりしろ」という苦い気持ちはもちろんあるが、一概には打撃不振だけが原因じゃなく、悲劇的に「ツキ」もない。調子と運は連動するものだから、これもまあ必然といえるのか。
特に悔しかったのはノーアウト満塁の2回よりも、先頭から続けて2四球もらった5回かな。調子を取り戻しつつあったロメロが勝手に崩れて「さあここからロメロを引きずり下ろすぞ」という場面での、清水優心のスリーバント失敗。
これによって、メロメロになりつつあったロメロの目を覚ましてしまった。それでも1アウト1塁2塁。「1番からの好打順でなんとか1点くらいは……」という場面で、淺間大基が痛恨のダブルプレー。
ミスか成功しかない世界で、ミスをいちいち責めるつもりはない。ただ、すごろくで二回連続1が出たようなツキのなさに愕然とした。
アンタッチャブル杉浦
先発の上沢は8安打も食らって苦しんだが、それでも崩れることなく結果2失点でまとめてしまうのは、エース上沢のエースたるゆえんだろう。打たれても頼もしい。
玉井、上原もナイスピッチだったが、8回の杉浦の2奪三振完全投球は久しぶりに痺れた。
自慢のストレートが走っており、「次もどうせストレートだろう」とバレていてもバットは空を切った。杉浦の弱点は、制球が定まらない時の一発病と、指の引っ掛かりが悪い時の暴れフォークだ。そのどちらも発症していない時の杉浦は圧倒的・無敵・アンタッチャブルだ。
当たらなければ1ミリだって飛ばない。こういう杉浦を今シーズンずっと見ていたい。
そして9回表、吉田輝星三者凡退。ナイスピッチ。ビッグボスから課されたミッションを一つ一つクリアして、今年後半、優勝争いをしているときのファイターズローテの一角として開眼してほしい!
以上。
(言い切って去る)