アルカンタラの四球が勝負の分かれ目
せっかくの快勝だが、白状すると、これは試合から2日後に書いているので、記憶がかなり不鮮明になっている。
スポナビで復習せずに振り返ると、序盤1回2回の”無敵感”に相当浮かれていたことを思い出す(おれが)。
1回裏、”初物”ワゲスパックから一番松本剛がセンター前ヒットを放ち、二番中島卓也の打席ですかさず盗塁。その中島も内野安打で続き、いきなりノーアウト1塁3塁という絶好の先制チャンスを作る。
ここで三番清宮幸太郎が三振、四番野村佑希が四球を選んで満塁にするが、五番の万波中正も三振。「ああ、いつものことか」と覚悟を決めたところで、六番アルカンタラが四球を選んで、なんとか押し出し先制点。このアルカンタラの四球が非常に大きかった。
1回いきなり2安打されたが、バファローズ先発のワゲスパックは自滅していなかった。満塁にされてもなお、いっさい表情は崩さずに徹底的にコーナーを攻めていた。崩れてストライクが入らなくなった押し出しじゃない。アルカンタラがクサイ球は全球カットで逃げて、実に11球投げさせた上で「粘り勝った」四球だった。
この後エラーでさらに1点追加し、この回なんとか2得点。初回「いつも」のように無得点で終わっていたら、試合は逆の結果になっていた気がする。リアルタイムではそんなことも考えなかったが、2日後のいま、冷静にそう思う。
清宮がやっとチャンスで打った
2回は、お立ち台にも上がった清宮幸太郎の2点タイムリーに尽きる。
ランナー1塁2塁とチャンスながら2アウト。打席には前日の試合から再三チャンスを潰している清宮。
相変わらず冷静にコーナーを突いてくるワゲスパックの4球目だった。タイミングを外す変化球を上手くすくい上げ、ボールはライトポール際へ。
思わず「よっしゃスリーラン!」と叫んでしまった打球は、残念ながら全然スタンドには届かなかったんだが、ライトの頭は大きく超え、これが走者一掃の二塁打になった。続く野村佑希もタイムリーで続いて3点目。ここで勝負あった。
結局セーブシチュエーション
序盤に大きな援護点をもらった先発の金子千尋は、ベテランの技術でかわす投球。4被安打1失点で5回を投げ切り、2年ぶりに勝利投手になった。
3回以降無得点ながら、松本剛は4安打と大当たり。万波中正もマルチ安打で気を吐いた。
リリーフ陣も踏ん張った。
しかし、序盤にあれだけの楽勝ムードを漂わせながら、蓋を開けてみれば結局3点差の守り勝ち。ハラハラが持続してこれはこれで楽しめたんだが、やっぱり神様はファイターズファンを甘やかすつもりはないんだな、と感じた。
そんな試合。