ジャンル | SF / コメディ / ドラマ |
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製作国 | 日本 |
製作年 | 2023 |
公開年月日 | 2023/6/23 |
上映時間 | 86分 |
鑑賞 | Hulu |
「次のターンでここ集合ね」
「サマータイムマシン~」を愛し、評価の低い「曲がれ!スプーン」も好き。「ドロステのはてで僕ら」で独立しても十分面白い作品が撮れることに胸をホッと撫でおろし、とても楽しみにしていたヨーロッパ企画の新作。
にしては、公開時に劇場には行かず配信新作まで待っちゃってごめんなさい。
やっぱり楽しかった。
意識はしてなかったけれど、強制タイムループものは好きで、「1日ループもの」(派生で「寝るとループもの」)「死ぬとループもの」などいろいろ観てきたが、本作の「2分ループ」は絶妙だと思った。さすが。
決して大きな事はできないけれど、小さなことは何かできる。細かい前進をちょっとずつ繰り返しながら、旅館にいた濃い面々がタイムループからの脱出に奮闘する。
脱出するためのショート会議を繰り返したり、雑炊に味変してみたり、2分間ドライブしてみたり、試しに死んでみたり。
「おれならサブスクで2分ずつ60回かけて映画観るかな……」なんて妄想するのも楽しかった。
「タイムループSF」だというのに、そんなスケールの極小さがヨーロッパ企画っぽい。
ツボったセリフも多かった。
「わたし初期位置あそこですので」
「次のターンでここ集合ね」(「もっと近くできませんか?」も)
自分では一生使うことのないだろう言葉に、終始ニヤニヤが止まらなかった。
恐らく予算が低いといわれる日本映画業界でも特に低予算の作品だろうと思う。
それでも予算をドブドブ使ったような人気漫画の実写化映画の10倍面白い。
予算がなければアイディアで勝負だ!
ヨーロッパ企画ものは、クリエイティビティでは日本最高峰だと思う。