遺書(ブログ)

ファンタスティック・プラネット

更新日:

ジャンルアニメーション / SF
製作国フランス チェコスロバキア
製作年1973
公開年月日1985/6/21
上映時間72分
鑑賞アマゾンプライム

いい意味でただのアート

YouTubeで期間限定で無料配信(公式)されているのを見かけたので再生してみた。(CMがうざかったので後半はアマプラに切り替えたが)

「面白いか?」と聞かれれば全然面白くはなかったが、つい最後まで観てしまった。あらすじは1行でいえる。

「巨人のペットだった人間たちが、『学ぶ』ことで反旗を翻し自由を手に入れる」という絵本のようなお話。

50年も昔のアニメ映画だけにストーリー性に意外性はなく、現代を駆けるおじさんとしては、何度も薄れゆく意識と、先への興味を失わないようにするので精いっぱいだった。

それでも、なんとか最後まで目を開き続けていられた理由は1点のみ。

画力(えぢから)。

アニメ映画だが、アートの国・フランス産だけに絵が独創的で色使いがオシャレ(全編、色鉛筆で描かれているらしい)。異星人の造形(青肌に赤い目)はもちろん、異惑星の奇妙な風景、動物、家、インテリア、道具、瞑想シーンなど、アニメ文化で育った日本人の自分でも見たことのない物、シーンが目白押しだった。

時代的に日本アニメはおろか、ディズニーアニメの影響すら一切感じないガラパゴス的な世界観は、いい意味でただのアート。

だからあれだな。
「映画」を鑑賞したというよりは、「印象派の連作絵画」をスライドショーで鑑賞していた、という美術館感覚。ついでに絵が動いて、なんか音も鳴っていたな。……くらいの気持ちでいれば不満はない。

「好きか?」と聞かれればまあまあ好きだが、1度で十分。

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