ジャンル | ホラー / アクション / コメディ / パニック |
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製作国 | アメリカ |
製作年 | 2024 |
公開年月日 | 2024/3/29 |
上映時間 | 115分 |
鑑賞 | アマゾンプライム |
些細なキャラ変に一抹の寂しさを感じる複雑なオヤジ心
待ちに待った「フローズン・サマー」初日鑑賞。3日前からど真ん中座席を予約して観てきた。なに、オッペンも今日公開? ぜんぜん。圧倒的にこっち優先。
春休み中、しかも吹き替え版だったので子供率がかなり高く、グミだかジュースだかの甘いお菓子の香りが漂っていて、なんだか新鮮だった。子供とジジババ(自分含む)と二極化した客層で、8割の入り。
けっこう子供の笑い声も聞こえたし、一方で隣のおじさんがハンカチで目を拭っている様子も見えた。今回は泣かせる場面はなかったはずだが、同年代として気持ちはわかる。
そういう意味では、子供たちから老人まで、幅広く心を掴めていたことは間違いない。個人的にも大まか「満足」だった。
今回はオリジナルメンバー(レイ、ピーター、ウィンストン、ジャニーン)もちゃんと活躍するし、主人公のスペングラーファミリーに加え前作の主要キャラ(ポッドキャスト、ラッキー)もしっかり続投。古いファンにも新しいファンにも目配せしたキャスティングで、手堅く安心感があった。新キャラの「ファイヤーマスター」もめちゃくちゃ気に入った。
旧作ファンとしては、あの図書館も(あの読書ゴーストも)登場するし、なんとアイツが市長になってるし(しかも同じ過ちをするし)、そんな、ちょっとしたサービスも目頭が熱くなるほど嬉しかった。
ただ、フィービー(マッケナ・グレイス)がなあ。
細かいことを言うと、前作は無感情キャラが最高だったのに、今回はよく笑うし、よく怒るし、不安な顔をする場面が多かった。ずいぶん感情的になっていたのが小さな不満。
オッサン的言語を使わせてもらえば、ガンダムのアムロを見ているようだった。
謹慎を不服として家を飛び出し、普段冷静なはずのフィービーが信じられないような感情的行動をとって、全体を混乱へ陥れてしまう。まんま、「僕が、一番ガンダムを上手く使えるんだ」とホワイトベースを脱走した「哀戦士編」のアムロだ。
率直に、フィービーにはそういう役回りは似合わないと感じてしまった。という点が、個人的に唯一(だけど大きめの)ノイズとしてずっと拭いきれなかった。
これも成長期特有の気まぐれ……といわれればそれまでなんだが、フィービーにはいつまでも天真爛漫で、間違いのないオタクでいて欲しかったな……などと願ってしまうのは、おじさん世代の我がままなのかな。
こんな些細な”キャラ変”に、少しだけ「成長期の娘を持つ父親の寂しさ」みたいなものを感じてしまった……という複雑なオジサン心だけここに残して締める。