ジャンル | アクション/クライム/スリラー |
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製作国 | アメリカ |
製作年 | 2023 |
公開年月日 | 2023/8/11(NETFLIX配信) |
上映時間 | 122分 |
鑑賞 | NETFLIX |
ガル・ガドット姉さんハント
主人公「権力やお金じゃ手に入らないものがある」
悪者「なんだ?」
主人公「本当の意味での味方よ!!」
これは少年ジャンプのマンガじゃない。NETFLIXの巨大な資本で製作された最新鋭のスパイ映画だ。
ガル・ガドットを主演に据えた「女性版ミッション・インポッシブル」という触れ込みだから、「美女スパコロもの」(スパイ・殺し屋もの/造語)マニアとしては素通りできない。期待を込めて再生ボタンを押した。
序盤はなかなか期待させる展開だった。
“ちょっと頼りないMI6の新人諜報員が実は超最先端技術を使いこなすスーパースパイで、同僚に隠れながらチームのミッションを成功に導く”
……という設定が、なんかウルトラマンみたいでワクワクした。なるほど、そういう構造ね。
ところが、「面白そうじゃん」と前のめりになったところですぐにスーパースパイであることが同僚にバレ、あとはなし崩しに普通の「ミッション・インポッシブル」になってしまった。「ウルトラマン設定」でもう少し観ていたかったなあ。
まあ、もともとそういう触れ込みだし、ネトフリ見放題で「普通の『ミッション・インポッシブル』」のクオリティが観られちゃうってところが既にすごいんだけど、ハードル上げすぎちゃったかな。
美しいガル様がとんでもないドラテクを見せつけても、華麗な格闘やガンアクションで敵を圧倒しても、遥か上空で飛行機に飛び乗っても、パラシュートなしで飛び降りても、なーんか物足りなく感じてしまった。
ホントに「ミッション・インポッシブル」じゃん!
ただのイーサン・ハントじゃん! いや、ガル姉さんハントじゃん!
ってなる。
いや、ガル様は悪くなかった。体つきも強そうだし、(どこからどこまでスタントかわからないが)動きもキレキレだった。ただなあ……。
還暦トムの「ミッション・インポッシブル」には、どうしてもちょっと見劣りしちゃう。
あの超大作と比較するのはフェアじゃないけれど、比較できちゃうほどにクオリティが高かったのが、個人的には逆に邪魔になってしまったかもしれない。作り手にとっては理不尽かもしれないが、こういう感覚ってあるんだよ。ごめん。
で、冒頭に挙げたあのセリフだ。
まるで少年ジャンプのような青臭いセリフで、一気に冷めてしまった、というのが本音。
一度、もっとスケールがこじんまりしたいつもの「美女スパコロもの」で、脳をリセットする必要がありそうだ。