ジャンル | アクション |
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製作国 | アメリカ |
製作年 | 2015 |
公開年月日 | 2015/6/20 |
上映時間 | 120分 |
鑑賞 | アマゾンプライム |
伝統の世界観を空白の30年間で煮詰めた旨味だけの作品
言うまでもなく「フュリオサ」準備の復習。初日IMAXのエグゼクティブシートを予約したその流れでアマプラ再生。
鑑賞録を調べると、この作品を以前観たのは9年前(TSUTAYAレンタル)だったので、大雑把に「行って戻ってくる話」というくらいしか覚えていなかったが、再鑑賞したら本当に「行って戻ってくる話」だった。
ただそれだけなのに、めちゃくちゃ面白い!
「一体なんでなんだ」と、二度目の鑑賞なので考えながら観たが、結局たどりつく言葉は、鑑賞した全員が言ってそうな「世界観がスゴイ」という陳腐なものだった。
社会秩序が崩壊し混沌とした無法地帯。荒野、砂漠、廃棄物で作られたような変な建造物。荒廃美。クレイジー集団の容赦ないバイオレンス。ガラクタみたいな車両類や銃火器。インパクト大の敵ボスと死を恐れない白塗りの兵隊。そして泥と血にまみれた正義のヒーロー。
40年前から徹底してきた伝統の世界観を、空白の30年間でじっくり煮詰めて、旨味だけを一気に「ドヤア!」っとぶちまけたのが本作「怒りのデスロード」なんだと感じた。こんなのマズいわけがない。
シナリオなんてあってないようなもの。「行って戻ってくる話」だろうが「戻ってこない話」だろうが、そもそも「どこにも行かない話」だろうが、たぶん評価は変わらない。この作品は、この徹底した「世界観」を体験できれば百点満点。いや120点!
普段は「ツッコミどころが…」「人物描写が…」「つじつまが…」などと、鼻を膨らませながら小さなことをつっついている有名評論家も、両手を広げて絶賛してしまうことからもそのことがよくわかる。
気に入ったシーンは、ありきたりかもしれないが、ニュークスが死ぬ場面。イモータン・ジョーに心酔してジョーに認められることばかりに命を懸けてきた男が、初めて愛しいと思った赤毛のワイブスを指差しながら「俺を見ろ!」。激アツすぎて泣いた。
それから、フュリオサがイモータン・ジョーの顔を義手で掴んで放ったセリフ「私を覚えてる?」。
このあたりの回想が新作「マッドマックス:フュリオサ」で明らかになっていくんだろうか。
いよいよ明日公開。
フュリオサ、いやアニャ、IMAXで待ってろ。