遺書(ブログ)

スタンド・バイ・ミー

投稿日:

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1986
公開年月日 1987/4/18
上映時間 89分
鑑賞 アマゾンプライムビデオ

 

何歳になっても少年時代へ戻れる特別な作品

全然関係ない話かつ微妙に個人情報を公開すると、生年月日がリバー・フェニックスと同じなオヤジです。なので、ホアキンはすっかり中年でも、いつも弟のような感覚で応援している。

いやあ、リバーは憧れだった。Tシャツの袖にタバコを巻き込むやつ、あれ流行ったなあ(当時未成年だったけど見逃して)。

自分の世代としては、当時の”思い出補正”と、ちょうど同じ年代が主人公となっていた”同世代補正”がかけ合わさった最強のノスタル作品。何度も観ているが(前回観たのが12年前)、何度観てもエンドロールのベン・E・キングの歌声でいい気分になれる。

これはネタバレとかいいよね。
みんな大好き、少年ロードムービーの最高峰。4人の少年グループが「死体を探しに行く」という目的で、1泊2日の旅に出る。

道中ではいろんなことが起きるが、今見るとそれぞれが大した出来事じゃない。”タマを食いちぎる”という伝説の狂犬に追われたり(実際は可愛い)、鉄橋を渡っている最中に汽車に追われたり(ギリギリセーフ)、沼でヒルに襲われてタマタマが血だらけになったり(なぜかめちゃくちゃ落ち込む)。

そんな小さな事件の一つ一つが、あの年代の子供にとっては大事件だったんだよなあ……と自分の少年時代を思い起こされる。

道中での会話シーンが多くてそこもいい。
「みんなと同じ中学に行きたい」と言いだすゴーディ(主人公)に、クリス(リバー・フェニックス)が「お前は馬鹿だ」と熱く叱責するシーンは毎回引くほど泣いてしまう。

「みんなと友達でいるのがどうして馬鹿なんだ」
「友達だからこそ道連れにできないんだ。お前は有名な作家になるんだ」

「そうかい。ありがとよ、父さん」と嫌味ったらしく返すゴーディに、クリスは「俺がお前の父さんだったらよかったのに……」と返す。「俺が父さんだったら、お前にそんな馬鹿なことは絶対に言わせない。お前の父さんがやらないなら俺が守ってやる」。

この時点でおれボロ泣き。リバー、お前カッコいいよ。

こんなすげえ友達がいたら、そりゃラストの有名な一節「12歳の時のような友達は二度とできない」となるよな。

ほかにも、焚火を囲んでゴディが披露するトラウマ話「パイ食い競争」や、凶悪でカッコいい不良のエース(キーファー・サザーランド)の登場など名場面が目白押し。

何歳になっても、この90分足らずの間だけは少年時代へ戻れる特別な作品。きっと10年後にまた観て、同じ場面でボロ泣きしてるんだろうなあ……と容易に想像がつく。

リバー・フェニックスの誕生日は約3週間後の8月23日。
生きていたら、カッコいいジジイになってたんだろうな、おれと違って。……と、毎年残念に思う。

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