遺書(ブログ)

イングリッド ネットストーカーの女

更新日:

ジャンル ドラマ/コメディ
製作国 アメリカ
製作年 2017
公開年月日 日本未公開
上映時間 97分
鑑賞 アマゾンプライムビデオ

ヒトコワものとしては消化不良

完全にジャケ買い。アマプラの100円セールでたまたま見つけて即再生した。中心でスマホ片手にニヤリと笑うこの表情いいよね。邦題は地雷臭プンプンだけど、セールだし、尺も短いし、敢えて釣られてみた。

病的な主人公イングリッドがキラキラインフルエンサーのテイラー(スカーレット・ウィッチ!)に憧れて、かなり強引な手口で友達になり、バレて崩壊していく様子が描かれていた。

ジャンルは「コメディ」とあるけれど、正直あまり笑えない。主人公のヘタクソな嘘と、なりふり構わないクズ行動の滑稽さで笑わせようとしている感はあるが、彼女はどう見ても心の病を患っており、むしろ見ていて痛々しい。

物語は主にイングリッド視点で観ていくことになるんだが、憧れのインフルエンサーとお近づきになる方法も、彼女との友情を繋ぎとめる方法も、どれももれなく間違えていて、成功のビジョンが全く見えないから辛い。

特に、目の前のテイラーと仲良くなることしか見えなくて、親切にしてくれる隣家のダンを蔑ろにする展開は胸が痛んだ。面白シーンにしてたけどね。

でだ。

案の定テイラーには本性がバレて、追い詰められたイングリッドはさらに狂っていく。そこから殺人鬼に豹変してインフルエンサーどもを血祭りにあげていく――なんて展開にでもなれば大好物だったが(悪趣味なので)、ホラーではないので当然そうはならない。

なんかなぁ。

「ちょっと無理があるだろ」ってハッピーエンドにフワッと着地しちゃった。インスタ世代ならあるある満載の作品なんだろうが、そうではない悪趣味オヤジには消化不良なヒトコワコメディだった。

ただし主人公イングリッドを演じたオーブリー・プラザ(初対面)の演技はよかったね。おれを釣ったジャケットの表情も抜群だし、病的なストーカーの終始危なっかしい言動が、本当にその辺にいそうな絶妙なラインで怖かった。そして気の毒だった。

作品は面白くはなかった。

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