ジャンル | SF / アクション |
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製作国 | アメリカ |
製作年 | 2018 |
公開年月日 | 2020 |
上映時間 | 94分 |
鑑賞 | アマゾンプライムビデオ |
“アニャリスト”なら鑑賞義務
アニャ・テイラー=ジョイはツンデレ系がよく似合う。常に勝ち気で強気で誰にも媚びず、周囲からは反感を買うけれど、心を許すとつい涙を見せちゃう。アニャ出演作はほとんど観たが、このキャラはフュリオサに次いで当たり役だと思った。
「X-MEN」シリーズにはあまり明るくなく(興味がない)、いち”アニャリスト”として半ば義務的に観たが、これは楽しめた。
「X-MEN」と世界観を同じくしているんだろうけど、シリーズ本筋とはまったく関わりなかったよね。誰もが知る「X-MEN」の面々はいっさい登場しないし、”史実”にも(多分)触れていない。「これ『X-MEN』シリーズに加える必要あった?」と疑問に思うほどに完全独立したスピンオフだった。
シリーズを追えていない自分にとっては有難かったものの、Filmarks評点がやや低めなのは、むしろ「こんなのX-MENじゃない!」と落胆したシリーズファンが多かったのかもね。
だって、面白かったから。
「X-MEN」シリーズと銘打ちながら、ジャンルで言うと「ホラー」になるらしい(※Filmarks)。ホラーファン目線でいうと全然マイルドだけど、雰囲気はたしかにそう。
完全に外界と隔離された施設で、5人の若者(ミュータント)と何やらワケありの女医が1人。登場人物は6人だけ。そして、そんな閉塞的なシチュエーションで起きる怪奇現象。
こいつの正体が何なのか?という謎と、それぞれのミュータントの過去や特異能力が徐々にわかってくる構成が、ある種ミステリー仕立てになっていて終始興味を持って観られた。
結局これも超能力の話なので、クライマックスは「まあ、そうなるか」という着地の仕方ではあったけれど、それはある意味想定内。結末云々ではなく、全体に漂うホラーな雰囲気と、若者5人がそれぞれ持つ悩みと克服の様子を楽しむ作品だと思った。ちょっと大袈裟かな。
ただ、劇中で登場人物がパンチラインのように繰り返す「もう少し生きてみよう」というシンプルな言葉が、なぜかオジサンの胸に刺さった。