ジャンル | コメディ / ドラマ |
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製作国 | 韓国 |
製作年 | 2022 |
公開年月日 | 2023/12/29 |
上映時間 | 113分 |
鑑賞 | アマゾンプライムビデオ |
ハッピーエンド版「JSA」
個人的にそろそろ韓国映画の順番かな?というところで、何となくアマプラ新作を物色していたら、劇場公開時から観たいと思っていた本作を発見。もう少し待てば100円セール、もしくは見放題に来る気もするが、ちょうど気分に合っていたので500円課金して鑑賞した。
やっぱり面白いねえ。期待通り。
舞台は韓国と北朝鮮の国境38度線の共同警備区域。韓国の兵士が偶然拾った6億円のロトくじが、ふと気を抜いた瞬間に風で飛ばされ、軍事境界線を超えて北朝鮮の兵士に拾われてしまった。
韓国の兵士たちは「それを絶対に返してほしい」。
北朝鮮の兵士たちは「それを換金してきてほしい」。
さあどうする??
――ほら、このシチュエーションだけでもう面白い。
最初の会談シーンは三谷幸喜のコメディ舞台みたいだった。
北「1割やるからこれを換金してこい」
韓「冗談じゃない。俺たちの物だ。2割やるから返せ」
北「……わかった。ならば燃やす!」(一同騒然)
こんな風に最初は一触即発の険悪ムードだったのが、交渉を重ねていくうちに共犯者的な感覚になってきて、徐々に南北兵士が仲良くなっていく様子がいい。
舞台設定も含めて、明らかにあの名作「JSA」をパロってるよね。「JSA」のようにみんなで仲良く蹴鞠みたいな謎の遊びで盛り上がったり、宴を囲むシーンでは互いの国の酒やツマミを持ち寄ったりしてホッコリした。北朝鮮の兵士たちによる、韓国アイドルのキレッキレのダンスは最高だったな。鑑賞後に巻き戻してそこだけもう一度観た。二度目はちょっと泣けた。
「JSA」は朝鮮統一問題の悲劇を描いた名作だったが、こちらも同じ問題を根底に流しながら、しっかりハッピーエンドに仕立てている。
「平和」って、国が絡むととてつもなく難しい問題になってしまうけれど、個人間に落とし込めば本来この程度の問題なんだよな……と、気付きを与えてくれるような作品だった。
って考えすぎか。
とにかく、ずっと笑っていられる底抜けに明るい平和なコメディ映画だった。