ジャンル | アクション / サスペンス・ミステリー / ファンタジー / ドラマ |
---|---|
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2021 |
公開年月日 | 2025/1/24 |
上映時間 | 100分 |
鑑賞 | ヒューマントラストシネマ渋谷(未体験ゾーンの映画たち) |
ミア・ゴス信者以外退屈のメタファー作品
ヒューマントラストシネマ渋谷の「未体験ゾーンの映画たち」にラインナップされて以来、かなり楽しみにしていた作品。我慢ならず初日に突撃してきた。
実は強火なミア・ゴス信者だが、スクリーンでミア様を拝覧するのは約1年ぶり4度目。かの問題作「インフィニティ・プール」以降は出演作がなかったので、アメリカでは3年前に公開されていたというこの作品を、企画とはいえ日本初公開してくれたことは本当にありがたい。わざわざ渋谷まで出向いて観賞料(1500円)を払って観に行く価値は、おれにはある。まだかよ「MaXXXine(原題)」。
内容は比較的”難読系”だった。
結婚式場の配膳係をしている主人公アナ(グレース・ヴァン・パタン)が職場で上司にパワハラ(セクハラ?)を受け、絶望のあまり自殺を図ろうとした瞬間、見知らぬ島で目を覚ます。その島には、マーシャ(ミア・ゴス)をリーダーとした3人組の女性兵(?)がいて、彼女らは島に上陸してくる男性兵士たちを片っ端から殺していた……という導入。
うーん、文字に起こしてみても改めてよくわからん。
どう? 伝わってる? これを読んでいる2~3人の人。
ジャンル候補はいろいろ頭をよぎったが、マーシャの次のセリフによって、その正解は割と早めの段階で明かされる。
「そう、あなたは死んだのよ」。
あの世ものだった。
これを聞いたときは正直ズッコケたけれど、この島が「過去」でも「異世界」でもなく、いわばアナ個人の「夢」みたいなもんだとシンプルに考えたら、劇的に解像度が上がった。
現実世界で憎たらしいアイツやアイツを意地悪な方法で殺したり、女性そのものを苦しめる「男性自体」を片っ端からライフルで撃ち抜いたり(手なずけて一緒にダンスしたり 笑)。親切にしてくれたあの人や彼を、優しい役で登場させたり。トラウマに苦しんでいるようでいて、実はやりたい放題。
「島」はアナの願望そのもののメタファーだ。
武器を持ってズカズカと上陸してくる男性兵は男性の暴力性。
マーシャはそれに対抗しうる強さの象徴であり憧れ。
と同時に、自分の怒りや狂気の具現化。ってところか。
さあ、アナ。この島では現実と違って何でもできるけど、これからどうします? これ、ずっとやり続けます??
……っていうのがテーマかなと思った。
深い。深いけど面白くない。いかにも各国の映画祭出品用に作られたアート系メタファー作品って感じ。正直苦手。考え疲れて何度か寝た。
ただね、これだけは言っておかねばならない。
ミア様はよかった。
強くて美しいミア・ゴス。
少女のようにあどけないミア・ゴス。
お馴染み、狂気をむき出しにするミア・ゴス。
恐ろしいミア・ゴス。憎たらしいミア・ゴス。
そして、「なんだ結局優しいんじゃないか!」のミア・ゴス。
ミア・ゴス出演作の中でも、おそらく一番振れ幅が広いんじゃないか。
ミリタリーっぽい衣装も含めて(これがよく似合う)、これは信者必見。
おっさんキモい? うるさい。作風自体は好みじゃないが、大幅な信者補正で「満足した」と言わざるを得ない。
👇 気まぐれでいいので全部押して💕