ジャンル | アニメーション / SF / 戦争 |
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製作国 | 日本 |
製作年 | 1984 |
公開年月日 | 2025/01/25(オリジナル:1984/7/21) |
上映時間 | 115分 |
鑑賞 | チネチッタ川崎 |
飯島真理と40年
そりゃ、おぼえていますよ。なんたって「超世代オジサン」なんだから。
近頃流行りの4Kリマスター版。
そうか、もうあれから40年も経ったのか。劇場内を見回したら同年代のジジイ……いや紳士ばかりで、開演前その一人と目が合ってちょっと照れ臭くなった。みんな、それぞれの40年間を生きてきたんだね。お疲れ。
いやあ、観てよかった。おじさん懐かしさのあまり泣いちゃったよ。
独特の美樹本キャラデザ、曲線美の河森メカ、大迫力の板野サーカス、そして飯島真理。いや、ちょっとカッコつけたけど、本当は一番上にくるのは飯島真理のリン・ミンメイだ。元祖アニメアイドル。
あらすじはほとんど覚えてなかったんだけど、歌ははっきり覚えてるもんだね。しかも4Kリマスター映像と劇場の大音響。ミンメイの歌の場面で、否応なしに中学生の頃の記憶が大量に降ってきて涙腺がひねりつぶされる。これがエモ泣きってやつか。
誤解を恐れて友人にも言えなかったことなんだけど、当時これでシンガーソングライター飯島真理の大ファンになった。カバンには常にデビューアルバムから3枚目の「midori」までカセットが入っていて、ことあるごとに聴いていた。かなり大げさに言えば、彼女の声は10代のおれの初恋に近い。40年近く経った今だからサラッと言えちゃう。
そんなわけだから、あのラストバトルは本当にヤバかった。テーマソング「愛・おぼえていますか」をBGMにした超迫力の血みどろ戦闘シーン。
あんなロマンチックな歌に載って、何千もの戦艦から何万もの砲弾が発射され爆発し、大量の兵士が血を吐きながら死んでいく。黒澤明もビックリの「対位法」。当時のアニメとしては革命だよね。デカルチャー。
そして極めつけがエンドロールの名曲「天使の絵の具」だ。なんだよこれ、ジジイをエモ殺すつもりか。たぶんおれ、明るくしたら人に見せられない顔をしていたと思う。
劇場が明るくなった時、2つ隣のジジイ……紳士と目が合った。目が真っ赤だった。
40年間いろいろあったよね。お互いお疲れ。
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