| ジャンル | ホラー |
|---|---|
| 製作国 | アメリカ |
| 製作年 | 1998 |
| 公開年月日 | 1999/6/5 |
| 上映時間 | 101分 |
| 鑑賞 | アマゾンプライムビデオ |
面白くなくても価値がある!唯一無二の魅力とは
ジャック・ブラックが唐突に出てきたときはビックリして調べちゃった。本物だった。時期的にはブレイク前かな? 作品内ではそんな扱いだったよね。いわゆるホラー映画の「エサ枠」だったけど、さすがの存在感。たしかにこれは近い将来主役を張るね。
前作「ラストサマー」をつい最近再鑑賞(実質初鑑賞)したばかりだったので、アマプラ100円セールにラインナップされたのを機につい観ちゃった。
前作ラストのクリフハンガーから続く完全なる続編。前作で何が起きたのか。主人公は何から逃げているのか。誰と誰が死んで、誰が生き残っているのか――そんな前情報は当然「みんな知っている」ことを前提にストーリーは進む。なので「1」は必鑑賞。
前作のヒットを受けての第二弾ということだが、「スラッシャーホラー」と銘打っている割には大したスラッシュはなかったし、「スクリーム」を意識している割には謎解き要素もない。都合がよすぎる「主人公の安全装置」のせいでハラハラ・ドキドキも激薄だった。
前作も同じような感想だったけど、今作も「ホラー映画」としてまったく力が入っているようには見えなかった。予想通り面白くはなかった。
「じゃあ、お前はこの”面白くないと予想できた”作品をなぜ課金してまで観たのか」?
それは愚問だ。観ればわかる。観た人は全員気づいている。「ラストサマー」シリーズには、ホラーとしての完成度ではなく、物語の面白さでもなく、この作品にしかない唯一無二の魅力がある。たとえ「1」を「つまらない」と思ったとしても「2」を観ないではいられないような最大の魅力が。そう。
ズバリ主演のジェニファー・ラブ・ヒューイット(以下ラブちゃん)だ。
今回もラブちゃんが暴力的な可愛さだったね。そして今回の舞台が開放的なリゾート地ということもあり、前作の好評を受けてか肌の露出度が露骨に上がった。
清楚で童顔、なのにスタイル抜群。いかにも日本人男子(主にオッサン)が好きそうなエキゾチックな顔立ち。この子ね、可愛いだけじゃないんだよ。オッパ……いや違う、表情! そう、表情がホントにいい。絶品のビックリ顔、時折見せる屈託のない笑顔。見ればわかるこの唯一無二感。大袈裟に言うと90年代の宝だね。
彼女を見ているとね、ほぼ序盤からストーリーなんかどうでもよくなる。早々に「ラブちゃんをもっと笑わせろ!」「喜ばせろ!」「ラブちゃんもっと怖がらせろ!」(あと「もっと薄着にさせろ!」「もっと水びたしにしろ!」とかも)という見方になっていた。
そうこれ、明らかに「アイドル映画」なの。「ホラー映画」の皮をかぶった。ラブちゃんファンがラブちゃんを鑑賞するための映画。
カメラはラブちゃんの一番いい表情を狙い続けるし、
脇を固める俳優たちはラブちゃんを露骨に引き立たせる。
スタイリングも、水着や薄いワンピースなど、ラブちゃんファンが見たいファッションだけで固められるし、ストーリーに一切関連のないカラオケシーンやキスシーンなんかも放り込まれる。
つまり、シナリオと演出はラブちゃんの魅力を引き出すためだけにある。「ホラー」というジャンルがアイドルと親和性が高いのは、昔も現在もハリウッドも日本も変わらない。関係ないけど、Jホラーの清水崇と中田秀夫両巨匠は、ずっとここに苦しんでるんだろうなと感じた。
だから「ホラー」として観てしまうと「駄作」と呼ばれてしまうのは仕方がない。実際ラブちゃんに特別な想いがない人にとっては、本当につまらない作品だったと思う。一方、「アイドル映画」としてなら「見どころは十分にあった」と言い切っていいんじゃないかな。そんな作品。
オッサンが「ラブちゃん」を連呼するキモ文章を、こらえて最後まで読んでくれてありがとう。
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