ジャンル | コメディ/アクション |
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製作国 | 日本 |
製作年 | 2024 |
公開年月日 | 2024/4/25(NETFLIX配信) |
上映時間 | 102分 |
鑑賞 | NETFLIX |
香の上下デニム
これを鑑賞するためにネトフリに1ヶ月だけ加入を決意した。正確に言うと、これと「忍びの家」と「サンクチュアリ」と「マスクガール」と「バレリーナ」と「ハート・オブ・スト……まあ、いろいろとネトフリで観たい作品が貯まったので、期間限定でサブスクすることにした。
さて「シティーハンター」だが、結論から言えば「こんなもんか」という感想だった。
当方はバッチリ「シティーハンター」世代ではあるが、
「鈴木亮平が冴羽獠のイメージにピッタリ!」
「槙村の死に様が…」
「香が…」
「モッコリが…」
などとテンションが上がるほどのファンではないので、そういう楽しみ方はしなかった。
(原作やアニメと比較してどうのこうのというアレ)
あくまで大好きな「アクションコメディ」というジャンルのひとつとして観た。しかもNETFLIXという大資本で、日本映画界という悪いしがらみから解放された作品。すなわち「日本のクリエイティブの最高峰」として。
で、「こんなもんか」という感想になった。
映像はよかった。初っ端の追跡シーンから興奮したし、冴羽のガンアクションもカッコいい。槙村が死んだシーンの演出もすごくよかった。モノクロ映像からのスプリンクラーの水滴ストップモーション映像は「おお日本のエンタメもやるじゃん」と(生意気にも)感心した。
あと、言うまでもないけれど、俳優も良かったね。
鈴木亮平はもちろん、ちょい役だけど安藤政信、知らなかったけど香役の森田望智、なにげに木村文乃が相当いい味出してた。ほか、見たことのないモブキャラたちも良かった。こんな「ガチ」なキャスティングが可能なのも、ネトフリ製作いいっすねえ。
ただ、そんな「良かった」ところを霞ませてしまうほどに、コメディシーンがちょっとキツかった。言葉を選ばずに言うと、どれも面白くなかった。見てて恥ずかしくなっちゃう。
「いや、『シティーハンター』は、このシリアスとコメディのギャップがいいんだよ!」
と、原作ファンにはツッコまれそうだが、まあその、なんだ、
「そんなの知ったこっちゃない」。
サムイと感じちゃったんだからサムイ。
80年代センスなんだろうなあと思う。
それから、あれも変だったなあ。香の上下デニム。
今、あんなファッションの女性、いないでしょう。あれもマンガのイメージに近づけるためのスタイリングなんでしょ? 原作ファンに「香がイメージ通り!」と言わせるための。
結局、「40年前の伝説的マンガの人気ありきの脚本・演出なんだな」……と、こっちは思っちゃう。もちろん、そもそも”それができる”(=マンガの人気を借りられる)というのも日本エンタメの強みなんだけれども。
まあ「演出が良かった」「役者が素晴らしかった」「ギャグが面白くなかった」「原作ファンに日和りすぎでないか?」、いろいろひっくるめて、「こんなもんか」ってことで。
日本映画界の悪いしがらみからは解放されても、マンガ実写化の呪縛はギチギチに感じた「良作」だった。