勝利投手 日本ハム 上沢 (2勝2敗0S)
敗戦投手 オリックス 山﨑福 (0勝3敗0S)
セーブ 日本ハム 杉浦 (0勝1敗6S)
序盤3回裏にファイターズが一挙6安打5得点の猛攻でビッグイニングを作り、そのまま押し切って勝った試合。記録をさかのぼると、1イニング5得点以上は昨年の9月18日のマリーンズ戦(札幌ドーム)以来じつに65試合ぶりだった。(※数え間違えがあるかもしれないが、ほぼそれくらい)
先発の上沢直之は決して絶好調というわけではなく、安打や四球で出したランナーを持ち前の平常心投球で潰していく、良くも悪くも“いつものピッチング”。
決して大崩れはしないエースにとって、序盤の5点は鬼に金棒だった。4回にアンラッキーなタイムリー、6回にバファローズ吉田正尚にソロホームランを浴びるが、淡々と最小失点に抑えていく。
その間ファイターズ打線はというと、立ち直ったバファローズ先発・山﨑福也の前に沈黙が続き、結果的に3回のビッグイニングの5得点のみだった。
3点リードのままバトンを受け継いだ守護神・杉浦稔大が、出合頭の事故のようなバファローズ中川圭太にソロホームランを浴びるが、その後は危なげなくシャットアウト。連敗は阻止した。
1イニング6安打1ホーマーのビッグイニング
前述の通りとにかく久しぶりのビッグイニングなので、忘れようにも忘れようがない。特に今季は残塁の多さに頭を抱えてきたファイターズファンにとって、3回裏の約22分間は至福の時間だったことだろう。
まずは「約10年ぶりの7番スタメン」という中田翔が外角のストレートをライト前へ運び、それを清水優心が見事初球で送る。
この後、石井一成→郡拓也(1点)→渡邊諒(2点)が数珠つなぎの連打で瞬く間に3点を奪い、極めつけの西川遥輝によるツーランホームランに繋がっていく。
1イニングで6安打1ホーマー5得点。絡んだすべての選手が素晴らしく、誰が欠けてもこのビッグイニングは成しえなかったのだが、個人的には4連打の先頭・石井一成の働きが大きかったと感じた。
1アウト、ランナー2塁。2球で2ストライクに追い込まれ、ストライクゾーンギリギリで三振を狙ってくる山﨑福也に対してファールで粘ること10球。我慢比べの様相を呈してきた局面で黙々とアジャストしいき、最終的にはセンター前へ打ち返した。
これだけ球数を放らされて、挙句にヒットにされてしまった山崎のダメージは大きかったように思う。これで気落ちしたかしなかったかは定かではないが、この後イケイケムードになったファイターズ打線に飲み込まれたのは事実だ。
石井本人にとっても、手ごたえの大きい打席だったのではないかと思う。