ジャンル | ホラー / スリラー |
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製作国 | アメリカ |
製作年 | 2022 |
公開年月日 | 2023/4/14 |
上映時間 | 111分 |
鑑賞 | アマゾンプライム |
不死身の怪物vs.人間の老女による互角の格闘?
ついに「初代」→最新三部作という「新ハロウィン王道ルート」(勝手に名付けた)が完結。
とはいえ終盤にコーリーが死ぬまでは、「ああ、これ新世代ハロウィンへの引継ぎ作にするつもりだな」と信じ切っていた。キラー役はマイケルからコーリーへ、ハンター役はローリーから孫娘アリソンへ、てな感じで。
そういった意味では意表をつかれたし、その潔さに好感を持てた。そういう狙いだったのかも知れないけれど。
案の定、ハロウィンファンからの評価は高くない本作だが、個人的にはカッコいいローリーが堪能できる”神回”だった。特にコーリーの正体を見抜いたローリーが、例の廃墟で宣戦布告するシーンは最高。
座った椅子をコツコツやりながら、ダークサイドに堕ちたコーリーを静かに恫喝する。「孫娘に手を出すな」。
キラー見習いと百戦錬磨の老ハンター。格の違いを見せつけるローリーの貫禄に思わず唸ってしまった。これはおれが「ハロウィン」初心者で、つい1週間前に生れて初めて「ハロウィン(1978)」を観たばかり、というのも大きく起因するかもしれない。
あの頼りなかった女子高生が、長い年月を経て最強の怪物ハンターとして仕上がった。「最終回」ならではのカタルシスだ。
だからラスト近くのマイケルvs.ローリーのタイマン対決も、個人的にはこみあげるものがあった。
不死身の怪物vs.人間の老女による互角の格闘。
長年のファンからすれば、ちゃんちゃらおかしなマッチアップなんだろうが、「何十年もこの怪物に固執してきたローリーもまた怪物になっていたんだ」と自分を納得させながら、この最後の儀式を涙目で見守った。
戦いじゃない。儀式だ。
多少強引でもこの儀式に他者はいらないと思った。おれは監督の判断に感謝したい。
最後、マイケルの遺体(?)はスクラップ場に運ばれ、巨大なシュレッダーでミンチにされる。これでもう生き返ることはない。
「40年前にそれやれよ!」
と大きめの声でツッコんだ。