ジャンル | ホラー / サスペンス・ミステリー / スリラー |
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製作国 | カナダ=クロアチア=ハンガリー |
製作年 | 2023 |
公開年月日 | 2024/4/5 |
上映時間 | 118分 |
鑑賞 | 横浜ブルク13 |
監督が「ミア・ゴスにやってほしいこと」をブチ込んだ作品
「今生きているのがオリジナルなのか」どうかなんて意味がないんだよ。周囲の人々にとってはもちろん、自分にとっても「今生きている自分」が自分なんだから。
……ということを伝えたかったのなら伝わった。
共感できる登場人物が誰一人存在せず、誰視点で追えばいいのか迷いながらだったので、最後まで物語にはノレなかった。
ホラーにしてはホラー場面が少なく(数が)、サスペンスとしても、個人的に誰視点にもなれていなかったのが致命的だったという印象。全体的な雰囲気は、かなり好みの気色悪さだったけれども。
そんなことよりもミア・ゴス!
この作品はブランドン・クローネンバーグ監督(有名なクローネンバーグ監督の息子)が自ら脚本を書いたものだということだが、監督はミア・ゴスありきで「当て書き」したなと睨んでいる。
「ガビ」のキャラクターがあまりに、これまでのミア・ゴスのイメージそのものだった。
(言い忘れたが当方かなり重度のミア・ゴス信者)
普段は天真爛漫で可愛らしいのに、本性はドSで狂人で心がなくてエロくて容赦ない魔女。
主人公を誘惑し、仲間に引き入れて、信用させて、騙して、バレたら平謝りして、ドラッグにハマらせて、セッ●スして、また取り込んで、最後は文字通りの「犬」にしてしまう。
もしや、監督が「ミア・ゴスにやってほしいこと」を思いついた順番にブチこんでないか。なんとなく、これありきで筋書きが決まった感じがある。ブランドン、さてはお前もドM……いや、ミア・ゴス信者だな?
特に最後の方、車のボンネットに寝そべりながら、ワインを片手に主人公を罵倒するシーンは最高だった。
ホント、わかってるなあ。
結論。
ブランドン監督は間違いなく同志。
またミア・ゴス主演のキショ映画を、あなたが撮ってください。どうかお願いします。