ジャンル | ホラー |
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製作国 | イギリス |
製作年 | 2002 |
公開年月日 | 2003/8/23 |
上映時間 | 114分 |
鑑賞 | アマゾンプライムビデオ |
全員病人
今日封切りの「28年後…」準備のための予習鑑賞開始。ホラー好きではあるけれど、いわゆる「ゾンビ映画」ジャンルはそこまで好きではなくて、実は初鑑賞だった。
面白かった!
なぜおれは、こんな名作を20年以上も横目でスルーし続けていたのか。食わず嫌いは罪だね。
まず驚いたのは、奴らは正確には「ゾンビ」ではないということ。「レイジウイルス」というとんでもない感染力を持つウイルスによって、人間が”狂暴化”するという。
つまり「全員病人」。全員正気を失ってはいるが、全員生きている。いわゆる”動く死体”であるところの”ゾンビ”とは違って、多分呼吸しているし心臓も動いている。死体ではないから身体も腐ってない。むしろ肉体は健康(?)な人間のまま、走って追いかけてくる。よく見れば、目だけはギンギンだけど、顔色はそんなに悪くないんだよ。
だから彼らへの対抗策は「脳破壊」ではなく”普通に殺す”ことなの。刃物でもピストルでもいい、普通の人間として行動不能にさせること。究極は心臓を止めること。そういう描写はなかったけど、たぶん首を絞めても死ぬんじゃないかな、人間だから。
この怪物感のなさがね、個人的にはものすごく珍味な感覚だった。
なんかこう、気の毒というか、完全にスカッとしないというか、居たたまれないような微妙な感覚。うまく言えない。
ほら、いわゆる「ゾンビ映画」って、ゾンビを何人、何百人殺したって心なんて痛まないじゃない。だって元々死んでるから。
でもこの「28日後…」の世界では違う。不運にもウイルスに感染してしまっただけの「病人」たちを、主人公側は躊躇なく殺していかなくてはならないんだよ。彼らだって心が痛んでいないわけじゃない。そんな暇が一切ないだけだ。躊躇していたら、瞬く間にこちらが殺られる! このバランスがリアル。
「約20秒」という発症速度も絶妙だよね。「1分」でも「10秒」でもなく「20秒」。
仲間が感染したことに気づけなければ全滅。でも気づけたなら即判断して即対処(殺すか逃げるか)すれば、ちょうど間に合う秒数。10秒じゃ足りないし、1分では面白くない。よく考えられてる。
彼らが「全速力で走る!」ということや、ハンディカメラ撮影による迫力ある(悪く言えばブレブレ)映像も含めて、この”超スピード感”が革命的で、今でも「ゾンビ映画の傑作」のひとつに挙がり続けるまでになったんだろうな、と初鑑賞して推察できた。ほんと、食わず嫌いは罪だよねえ(二度目)。
この作りこまれた世界観だけじゃない。お話も良かったね。最初はヘタレだった主人公(キリアン・マーフィー)が、仲間のためにどんどん強くたくましくなっていく様子も熱くなった。ラストの”三つ巴の戦い”は、アクション映画としても見どころ一杯で満足。
次は「28週後…」。つまり本作の半年後か。
この世界がどうなっちゃったのか、すごく気になる。今夜すぐ観る。
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