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【備忘観戦録】〇五十幡と髙濱が「2球」で勝ち越し点をもぎ取った試合(10・02札幌ドーム)

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勝利投手 日本ハム 堀 (3勝2敗0S)
敗戦投手 西武 今井 (7勝7敗0S)
セーブ 日本ハム 杉浦 (1勝2敗24S)

最低限の得点を投手陣が守り切る。大量得点を望めない現在のファイターズにできる理想的な勝ち方だった。

今日はファイターズ・バーヘイゲン、ライオンズ今井達也の両先発による、息詰まる投手戦でスコアレスのまま中盤まで進む。

先制はファイターズだった。6回裏、R.ロドリゲスのセンター前ヒットから今井の制球が乱れ始め、この後2四球で2アウト満塁。打席には好調の松本剛というところで、今井の手元が狂いワイルドピッチ。ファイターズはラッキーな先取点を手にする。

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しかしファイターズが先制したとたんに、6回表、ライオンズ打線が襲い掛かってくる。先頭の呉念庭にヒットを許すと、バーヘイゲンも突然制球を乱し、続く栗山巧を四球で歩かせノーアウト1塁2塁。その後山川穂高を三振、外崎修汰にはヒットを許し、1アウト満塁という大ピンチを招く。この場面で、続く岸潤一郎のショートゴロの間に、サードランナーがホームイン。すぐに同点に追いつかれた

7回開始時点で1-1の同点。こうなるとファイターズは、リリーフの強い順から切っていく

7回は堀瑞輝。昨日、山川に浴びた決定的な勝ち越しホームランが記憶に新しいが、悪夢から覚めるのは早ければ早い方がいい。今日の堀は、昨日は何もなかったような冷静な表情で、危なげなく無安打無失点に切り取った。3アウトめの呉を三振に斬って取った瞬間だけ、ガッツポーズが飛び出した。

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その裏ファイターズ打線は、その好投を讃えるかのような鮮やかな勝ち越し点を堀へプレゼントする。二塁に代走の五十幡亮汰を置いて、先日パパになったばかりの髙濱祐仁が見事なライトオーバーのタイムリーヒット。2-1。

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なんとか1点勝ち越せば、今のファイターズは守り切るしかない。8回は昨日1アウトのみの”試運転”を終えたB.ロドリゲスが魂のこもった投球で無失点で切り抜け、9回は守護神・杉浦稔大が(先頭四球の後)3者連続奪三振で逃げ切った。

ファイターズは連敗を3でストップ。ファイターズファンにとって、ここ数試合はストレスの貯まる負け試合が続いていたので、そんな暗澹たる思いを上書きするようなスカッとする快勝になった。

五十幡が走って高濱が帰す。「2球」でもぎ取った勝ち越し点

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今日はソファから転げ落ちてしまう(本当の話)ほど興奮したシーンがあった。7回裏、五十幡の足と髙濱による勝ち越しシーンだ。

7回裏、先頭ヒットで一塁出塁の王柏融の代走に五十幡が送られる。次のR.ロドリゲスはあえなく内野フライに倒れてしまうが、続く髙濱の打席でその場面はきた

1アウト一塁。マウンドの今井は執拗に一塁へ牽制球を投じる(その中のひとつはリクエストになるほど危なかった)。それでも、その警戒を正面から破るように、今井が高濱へ投じた3球目に五十幡がスチールを敢行する。

今井のクイックは速い。捕手の森友哉の送球も悪くない。捕球した名手外崎のタッチ動作も完璧だった。しかし、五十幡の右足がベースにつく方が明らかに勝った

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「走るとバレていても走る」。今までホークスの周東マリーンズの和田なんかにやられ続けていたことを、こちらがやる。やる側はこんなに気持ちいいもんなんだと再認識した。

この“バレバレ盗塁”を見事決め、そのシーンに歓喜している間もなく、次の4球目を高濱が叩いた。投手の今井も気が抜けていたのか、高めに浮いた甘いストレート系の球だった。

これがライトの頭を悠々と超えてツーベースになった。

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五十幡が一塁のままだったら、おそらく普通のライトフライだっただろう。二塁の五十幡を「何としてもホームに返してはいけない」と外野が大幅に前進していたという「五十幡効果」の二塁打だった。

3球目で五十幡が走り、4球目で得点。「2球で勝ち越し点」というあまりの鮮やかさに、思わず突き上げたおれの左ひじがソファの背もたれに当たり、上半身のバランスを崩して転倒した(おれが)。

その際ひねった膝に貼られたバンテリンとともに、しばらくは忘れられないシーンになる。

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