ジャンル | コメディ / サスペンス・ミステリー / ドラマ |
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製作国 | アメリカ=イギリス |
製作年 | 2022 |
公開年月日 | 2024/8/9 |
上映時間 | 105分 |
鑑賞 | アマゾンプライムビデオ |
“承認欲求モンスターもの”の王道
これは面白い。好き。
いわゆる最近よくある「承認欲求モンスターもの」に属するサスペンスなんだけど、本格ミステリー風を入口に出口はスリラー、ややコメディテイストながら、ドキドキあり、胸糞あり、死体あり、サイコパスありの、好きな要素がきれいに並んだエンタメ作品だった。ジャケのデザインと全体的なアートワークもポップでいいよね。
なにより主人公のスージーが魅力的だった。
「動機が承認欲求」という意味では「シック・オブ・マイセルフ」の主人公が思い浮かぶけど、漂う空気が全然違う。冷静に見ると、犯行はスージーの方がある意味悪質だし卑怯。なのに、「シック~」の主人公シグネのような嫌悪感はなぜか皆無。
やっぱり性格が明るくて前向き(悪い意味で)だからかな。「シック~」では「もうやめろ!やめてくれ~!」とウンザリするような気持ちになったのに、不思議とこちらでは「もっとやれやれ!」となった。
いや、念のために言うけど、ダメだよ。こんなことしちゃ。
なんだろう。この魅力。
普段、学校でもバイト先でも目立たない真面目ちゃんなんだけど、その実は極めて計画的で、目的のためなら手段を選ばない(ある意味で)サイコパス。ここまではよくある設定だけど、これに加えてスージーは表情豊かで愛嬌がある。笑うと口から覗くカラフルな矯正器具がオシャレだよね。
こんな可愛らしい子が、綿密に考え抜かれた悪い計画を、どんなピンチにもビビらず、冷静に大胆に遂行する。このギャップが刺さったんだな。
もしもこれが連続ドラマの第一話で、この後彼女のいろんな犯行が観られるなら絶対観続けちゃう。
基本的にマンガみたいな世界観なので、ツッコミどころは結構あった。それでも、そんな細けえことは片っ端からなぎ倒していくほどのスピードとパワーで、まんまとエンドロールまで運ばれてしまった。鑑賞後感も嫌いじゃない。
再生時間105分があっという間。続編来ないかな。
またスージーに会いたい。


