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【備忘観戦録】エース上沢が11試合連続QSも再び「タイムリー自粛」ムードで黒星(6・26静岡草薙球場)

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勝利投手 ロッテ 岩下 (6勝4敗0S)
敗戦投手 日本ハム 上沢 (6勝3敗0S)
セーブ ロッテ 益田 (0勝4敗18S)

前試合で“タイムリーを解禁”されたファイターズは2回、2アウト1塁の場面、万波中正の二塁打で見事1点を先制今日も勝負強いファイターズが見られるかと思いきや、3回以降は3度の得点機を活かせずに、最終的にこの1得点のみ。再び“タイムリー自粛打線”に戻ってしまった

ファイターズ先発は、10連続QS中と抜群の安定感を誇る上沢直之。しかし今日は初回から先頭にヒット打たれたかと思えば、2回ツーアウトから連打を浴びたり、3回は三者凡退に抑えたりと、非常にギクシャクした不安定な立ち上がり。3回まではなんとか無失点で切り抜けるが、ついに4回5回に捕まる

4回先頭中村奨吾のヒットからレアードのタイムリー二塁打であっさり同点に追いつかれ、5回に四球と連打、犠牲フライでさらに2失点。エースの意地で6回まで投げたが、被安打9、2四球と本調子からほど遠い内容だった。それでも3失点で試合を壊さずQSを記録(11試合連続)したのは、さすが上沢といったところか。

2点ビハインドで上沢を継いだリリーフ陣も奮投し7回以降を無失点で切り抜けたが、マリーンズ先発の岩下大輝を継いだハーマン、佐々木千隼、益田直也を打ち崩せず、そのままのスコアでゲームセット

8回に先頭の西川遥輝が二塁打で反撃の狼煙を上げたにもかかわらず、後続がなく無失点に終わったのが痛かった。

地獄帰りの高濱兄弟がついに一塁で邂逅

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9回表、マリーンズ髙部瑛斗の代打で出場した髙濱卓也が、ファイターズのリリーフ玉井大翔から見事なセンター前ヒットを放ち、一塁に出塁した。

このとき一塁を守っていたのはファイターズ髙濱祐仁。髙濱卓也の弟である。つまり、実の兄弟が一軍の試合中に一塁で対面した。これはなかなか感慨深いシーンだった。

弟の祐仁(ファイターズ)が2019年に支配下解除の通告を受け育成契約のすえに奮起、約半年で支配下を取り戻し、一軍レギュラーを勝ち取った現在に至っている……というのはファイターズファンならば誰もが知るところだが、兄の卓也(マリーンズ)もほぼ同じタイミング、かつほぼ同じような経緯でいま一軍にいる。

髙濱卓也は2007年に名門・横浜高校からドラフト1位(高校生)でタイガースに入団するが、4年で芽が出ず2011年にマリーンズへ移籍。以降も一軍と二軍を行き来する9年間を過ごし、2019年オフ、弟の祐仁とほぼ同じタイミングで支配下解除の通告を受けた。

さらにそこからの奮起の経過もほぼ同じ。ファームで打ちまくり、祐仁に遅れること約9ヶ月、今年5月末に支配下登録を勝ち取った。そして翌6月1日には即一軍登録。それから3週間以上の間一軍ベンチを死守し、今日の邂逅に至っている。

こうした背景を、一塁上に立つ2人に透かして見ると、なんてドラマチックなんだと感動してしまう。

クリーンヒットを放ち一塁に駆け込むも、一塁手の弟・祐仁と一切目を合わせようともしない兄・卓也。照れくさそうに何か話しかけたい弟・祐仁。厳しい顔を崩さないようにしながら、気づかないふりで突き放す兄・卓也。ついに兄の背中へ向かって何かを話しかけた弟・祐仁。それを無視するようにリードで距離を取る兄・卓也

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この短いやり取り(?)だけで、2人の関係性が垣間見えるようだ。

7つも年が離れた弟・祐仁にとっては、小学生のころ甲子園のスターだった「憧れの兄ちゃん」。それはお互い大人になっても変わることはない。そんな「憧れ」としても、この数年一緒に育成落ちという地獄から這い上がった「同志」としても、いま同時にここ(一軍)にいる奇跡を、たった一言ねぎらい合いたかった

しかし兄の考えは違う。いまは同志ではなくライバルだ。ましてや敵同士。いくら年の離れた可愛い弟だからといって、グラウンド内では慣れ合うわけにはいかない。「敵」をねぎらう暇があったらお前は目の前の守備に集中しろ。俺はランナーとして次の塁を狙う。弟に背中を見せてきた兄は、どんなときも弟の道しるべでいなければならないのだ。

妄想全開だが、なんとなくそんなスタンスの違いが見えた気がした。

タイトルは「地獄帰りの高濱兄弟」。まだまだ続きそうなこのドラマの行く末は、今後も追い続けていなければならない、と思った。

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