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【備忘観戦録】次世代エース伊藤の記念すべき初勝利(4・28 paypayドーム)

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勝利投手 日本ハム 伊藤 (1勝2敗0S)
敗戦投手 ソフトバンク 和田 (2勝2敗0S)
セーブ 日本ハム 杉浦 (0勝1敗7S)

ファイターズのルーキー伊藤大海の記念すべき初勝利。伊藤はこれまで4度先発し、4度ともQSを記録しながら、悪魔にでも取り憑かれたように勝ち運から見放されてきた。

今日の伊藤はこれまでの4試合のようにストライク先行で「2ストライク勝負」というスタイルではなく、ボールが先行し配球の組み立てに苦しんでいた。毎回のようにランナーを出し、なんとか要所を締めて無失点で切り抜けていく。

打線は今日も先制した。2回表大田泰示のタイムリーで1点、5回に石井一成のツーベースと郡拓也のクリーンヒットの連打で1点、6回には値千金の近藤健介の第5号大明神弾も飛び出した。

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先発伊藤も悪いながら6イニングを無失点で切り上げ、6回を終わった時点で0-4と4点リード。伊藤の初勝利の土台は出来上がった。

追うソフトバンクも当然、伊藤の初勝利を祝福するつもりはなく、7回に代わった玉井大翔と堀瑞輝から1点を返し、9回の裏、3点ビハインドまで追い上げてファイターズの守護神・杉浦稔大と対峙する。

その杉浦が今宮健太と柳田悠岐にソロホームランを1本ずつ打たれ、観ていた誰もが“例の悪夢”を連想させられたものの、最後はグラシアルを投ゴロに打ち取りゲームセット。1点リードのまま逃げ切った。

伊藤大海の6イニング

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ついに初勝利を挙げた伊藤大海。無失点ながら、6イニングを4安打、与四球が5。ランナーを合計9人も出塁させる苦しい6イニングだった。奪三振3は、これまで驚異の奪三振率を誇ってきた伊藤からするとかなり少ない。

大方の分析通り、決して良い状態ではなかったんだと思う。自らもヒーローインタビューで「リズムよく投げられていなかった」と語っていた。

だから「このシーンがよかった!」というシーンは挙げられない。悪いながらも生傷だらけで試合を作った「伊藤大海の6イニング」すべてが今日、忘れてはならないシーンだ。

伊藤は状態が良くないにもかかわらず、悪いなりに試合を作った。しかも完全な形(無失点)で。これは本当にすごいことだと思う。

「エースの投球」とは、調子のいい時に相手を完璧に抑え込むことよりも、調子の良し悪しにかかわらず「勝てる試合を作る」ことだ。常に絶好調の選手なんていない。

伊藤大海はルーキーながら、エースにとって一番大切な条件をすでに持っている。それを証明した6イニングだった。

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