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「1987、ある闘いの真実 」(2017)/登場人物全員主役

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この映画は韓国の人ならば誰もが知る(だろう)実際の事件を描いたものだが、知らない外国人(=日本人)でも置いていかれることはない。悲惨で理不尽な「真実」を、ドキュメンタリータッチにはならずにドラマチックに描いているので、すんなり物語に入り込める。

登場人物は多いが、ごっちゃになることはなかった。なぜなら、主要人物を演じたのが韓国映画の主役級の役者ばかりで、驚くほどよく知る顔ばかりだったから。

主人公には「チェイサー」で熱血刑事を演じたキム・ユンソクと、「トンネル」で温厚なサラリーマンを演じたハ・ジョンウ。「LUCK-KEY ラッキー」のユ・ヘジン、「お嬢さん」のキム・テリ、「華麗なるリベンジ」のカン・ドンウォンもいる。まだまだ。「ファイ」のファイ役のヨ・ジングに「殺人者の記憶法」のソル・ギョングまでいた。

全部知っている。こんなことはハリウッド映画でもない。

もうね、日本でいえば役所広司と堤真一と大泉洋と石原さとみと堺雅人と菅田将暉と佐藤浩市が競演しているようなものである。全員主役。人選に異論は認める。

ちょうど、光州事件(1980)を描いた「タクシー運転手」を昨年観て、今年の春に釜林事件(1981)を描いた「弁護人」を観た。そして今日、6月民主抗争を描いたこの作品を観た。1980年代の激動の韓国を(それぞれ脚色された世界観ではあるが)覗き見ることができた。

素直な感想として「80年代の韓国こええ~」と感じた。

普通に生きていても冤罪で拘束される。そして監禁、拷問。殺されれば国家ぐるみで隠蔽。誰も助けてくれないし逃げられない。下手なホラー映画よりも恐ろしい場面が、あちらこちらで本当に起きていた。

この作品は、韓国の映画スターを揃えたエンタメ作品であり、実際の事件を描いた実録作品であり、真の意味で震え上がるホラー作品でもあった。

韓国映画は好きでたくさん観てきたつもりだが、その中にあって、ちょっと忘れられない特別な作品になりそうだ。

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