遺書(ブログ)

ロッテのレアード

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午前中にロッテがブランドン・レアードの獲得を発表した。

昨日、ブランドン(・マン)投手の獲得が発表された際に
「レアードがロッテに決まったかと思ったわ。紛らわしいな」
などと冗談を言っていたもんだが、翌日にそれが本当になってしまった。

レアードのファイターズ退団が決まってからその去就は気になってはいたが、実際に決まってみるとファンとして胸中は複雑である。

当然好きな選手の一人だ。いちファンとして、来季も働き場所が見つかったということを嬉しく思う。
そしてもちろん新天地での活躍を願う。自慢の長打力とともに、(おれが好きだった)派手なサード守備で千葉のファンを沸かせてほしいと思う。

ただし、残念ながらもう今までのように応援はできない。
そこがなかなか辛いところだ。

ファイターズファンだから当たり前だが、そういうことでもない。

おれはレアードがファイターズだったからファンなわけではない。ファイターズがきっかけではあるが、レアードの選手としての能力はもちろんプロ野球選手としてのサービス精神に惚れている。

トレードマークとも言える豪快なホームラン。
ホームランを打ったあとの寿司ポーズ。
守っては華麗なベアハンドキャッチ&スロー。
そして、ちびっこファンを大切にする姿勢。

本当に魅力あふれる選手である。
この魅力は、ロッテに行ってもきっと変わらない。
おれの気持ちも変わる理由がない。

来季からレアードは”敵”になってしまうわけだが、大好きなレアードには活躍してほしい。でもあんまり活躍してほしくない

揺れる乙女心である。

思えば昨年のシーズン中。
トレードで移籍した岡大海のときも、この厄介な乙女心は発動した。奇しくも岡の移籍先も同じロッテだ。

あの時は突然の発表で、岡ロスが冷める間もなく、このジレンマと対峙しなければならなかった。
トレードが発表されたほんの5日後の試合では、対戦するロッテのスターティングメンバーに岡大海の名が連ねられていたのだ。

その試合では当然ファイターズを応援したし、実際にその日は大勝した(14-1)。
ただ正直に白状するが、岡がその日3タコだったのを見て「残念」と思っている自分が確かにいた
試合に大勝したのに、100パーで喜べなかった。

勝ったのに残念。
嬉しいのに、ちょっとだけ嬉しくない。

おれは病気か?

ちがう。
これが揺れる乙女心だ。野球ファンが常に抱いているジレンマだ。

そもそも好きなチームと好きな選手は違う。

好きなチームに好きな選手が多いのは当たり前として、好きなチーム以外にも好きな選手は多いし、好きなチーム内に好きじゃない選手もいる場合もある。ゲシュタルト崩壊。

たとえばソフトバンクファンでなくても、柳田悠岐を嫌いな野球ファンはなかなかいない。
おれもギータは大好きな選手だが、だからこそファイターズの投手が見事打ち取った瞬間は心の底から燃え上がる。

なぜか? ギータは敵のライバル選手だからだ。

好きだけど、凡退して嬉しい。

フレーズだけ見ると精神が崩壊しているみたいだが、実は気持ちがいいほどに筋が通っている。

岡大海のケースは、気持ちを切り替える時間があまりにもなさすぎたため、ファイターズファンに不健全なねじれ現象が起きていただけだ。
みんなロッテの打席に立つ”ファイターズの岡大海”を応援していた。
あの頃はまだ、敵のライバル選手として見ることができていなかった。

しかしほんの半月後のロッテ戦、元ロッテの藤岡が先発した試合では、手に汗握って藤岡を応援していた。
その日岡大海は3打数3安打と大当たりだったが、まったく喜べなかった。テレビの前で、「岡コノヤロー覚えとけ」みたいな野次を飛ばしていた。

岡大海は好きな選手だけど、活躍して悔しかった。

矛盾しているが矛盾していない。
1ヶ月足らずを経て、ファイターズ岡大海はロッテのライバル選手に変わっていたのだ。

レアードも、シーズン当初はなかなか”敵”として見ることができないだろう。丸4年間ずっと応援してきたんだからそれも仕方がない。

しかしものの半月も経てば、それも一変する。岡大海で証明済みだ。

チームに溶け込んでいくレアードを見て、またロッテファンに愛されているレアードを見て、もう「おれたちのレアード」ではなくなったことを実感する

そして、レアードは憎っくきロッテのライバル選手に変わる。

今年の公式戦の日程を調べると、奇しくもレアードが「大スシ」な東京ドームでのファイターズvs.ロッテ戦が4試合もあった。
おれは東京Dシーズンシート民なので、その全てを観られることに今から興奮している。

東京ドームで無類の強さを発揮するレアードを、ファイターズの投手が三振に打ち取ったとき、スタンドから両手を挙げて大歓声を送りたい。

「どうだレアード参ったか!でもいいスイングだったぞ!」

そんな関係がいい。

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