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マッキー、江戸東京たてもの園へ行く。

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「今年達成したい10の初体験」リストのうち、「Facebookをリスタートする」「羽田空港へ徒歩で渡る」の2項目は、1月中に既に印がついている。

そして昨日、早くも3つ目の初体験「江戸東京たてもの園に行く」を達成した。

ちなみにこの「今年達成したい10の初体験」とは、いわゆる「今年の目標!」というのとは大分違う。
上で述べた3つの項目でわかるように、「やる気にさえなれば必ず達成できる」項目を設定している。要するにかなりユルい。

かなりユルいが、同時に「やる気にならなければ一生達成できない」
相当ややこしい言い方をすれば、何に対してもやる気にならない自分自身に対し「10個くらいやる気になってみろよ」という試練を課したというわけだ。
だから、いわゆる「今年の目標!」というベースで言うならば、「やる気になる」ということになるだろうか。

話がそれた。

昨日行ってきた「江戸東京たてもの園」は東京都小金井市にある歴史的建造物の博物館だ。
30もの歴史的建造物がここに移築され、”たてもの”ごと保存・展示されている。
都立小金井公園内に設置され、総敷地面積は7ヘクタールとかなり広い。

もともと古い建物に異様に興奮する変態であるところのおれは、昨年初めてここの存在を知り、鼻息を荒げながらずっと行く機会を図っていた。

ただ、なにせ遠い。首都高を使えば50km、下道なら30km。どうしても渋滞ルートは避けられない位置関係なので、片道2時間は覚悟しなければならない。
「往復4時間」の道のりに、「行ってみたい」という気持ちがなかなか上回れずにいたのだ。

ついに上回るきっかけになったのが、昨年11月にフラリと訪れた横浜市の三渓園。秋の紅葉が有名な公園だが(実際、紅葉バエ目的で行った)、ここには明治・大正の時代から残る古建築がいくつも展示されていた。

三渓園で古建築に足を踏み入れて、おれは大興奮しながら建物内の順路を何周も回っていた。暑くもないのに、大量の汗をかきながら思った。

ここでこんなに取り乱していたら、これが30棟も集まる「江戸東京たてもの園」なんかに行ったらどうなっちまうんだ。

「そうだ、来年こそ必ず行こう」
おれは決心し、2019年頭に「今年達成したい10の初体験」の項目に追加した次第である。

そもそもなぜおれは古い建物に興奮してしまうのか。

「懐かしい」ともちょっと違う。
江戸時代から昭和初期の建物だから、自分の記憶にもない風景だ。だから「タイムスリップ」感覚ともちょっと違う。全くの別世界だ。

強いて言えば、時代映画やドラマで見た世界。そこに入り込むと、現在自分を取り巻く煩わしい感覚を忘れて、その中の住人になったような感覚になれる。

結局あれと同じだ。夢の国。

おれにとって「江戸東京たてもの園」はディズニーランドなんだ。

最近移築されて人気の「デ・ラランデ邸」は「モンスターズインクライド」、226事件の惨劇の舞台となった「高橋是清邸」は「ビッグサンダーマウンテン」だ。(※「高橋是清邸」は修繕中で残念ながら入れなかった……)

興奮を通り越して昇天間違いなし。
ここに行けるなら、4時間ドライブなどまるで気にならない。

前置きが異様に長くなった。

案の定、我ながら興奮っぷりがすさまじく、園内での愛機「Pen」のシャッター数が気づけば「545」を指していた。

以下に厳選した写真と備忘キャプションを遺しておく。

農家エリア(西ゾーン)

まずは西ゾーンの最西端にあたる「農家エリア」から。
ここには江戸時代後期の建造物が4棟並び(うち住居が3棟)、棟内には当時の生活が再現されている。

毎週火曜日は囲炉裏やかまどの日を焚く日だそうで、住居ではスタッフさんやお客さんが火を囲んでいた。

吉野家(よしのけ)では、囲炉裏で焚いた火で温められた桜湯を振る舞われた。

東ゾーン

次は東ゾーン。こちらは下町の風情漂う昔の商家・銭湯・居酒屋などの建物が集められていた。ゾーンの中心にある「下町中通り」でのタイムトリップ感はなかなか。
なかでも人気は、「武居三省堂」という文具店。
「千と千尋の神隠し」の釜爺の仕事場のモデルとなったらしい。

田園調布の家(大川邸)

次に行ったのが西ゾーンの大川邸。大正14年に建てられた当時の鉄道省の役人の邸宅は、白とクリーム色を貴重としたハイカラな住居だった。

前川國男邸

大川邸の西隣にあるのが第二次大戦中の昭和17年に建てられた前川邸。前川國男氏は著名な建築家だったが、戦時中で延べ床面積が法律で制限されていたためか、大きな居間を中心にコンパクトな作りとなっている。

小出邸

前川邸のさらに西隣にあった2階建ての建物が小出邸。大きな窓と純白の壁が今風で印象的だった。

常盤台写真場

前川邸の南側に建っていたのが昭和12年に板橋区常盤台に実在していた写真スタジオ。富豪しか来られなかった場所だけに、隅々までサービスが行き届いた機能的な作りが印象的だった。

三井八郎右衛門邸

「江戸東京たてもの園」のなかでも最も見どころが多かったのがここ。三井財閥の総領家として名を残した三井八郎右衛門高公が、明治39年以降から実際に済んでいた大邸宅。ここだけでも入園料400円を払う価値が十分にある。

デ・ラランデ邸

1910年台当時にドイツの建築家、ゲオルグ・デ・ラランデ氏が住んでいた、園内でも一際目立つ西洋風の邸宅。その後カルピス株式会社の創業者三島海雲氏の住居となった。
見るからに明治大正の洋館といった存在感で、当時の貴族階級になったような気持ちであちこち巡るのが鼻血が出そうになるほど楽しい。

なお、このデ・ラランデ邸内には「武蔵野茶房」というお洒落なカフェが入っており、デ・ラランデ家に思いを馳せながらお茶を楽しむことができる。
意識高い系の女子大生やカップル、お洒落なマダムが優雅な時間を過ごしている中ちょっと躊躇したが、せっかくなのでおれも紅茶&パンケーキでティータイム

ソロオヤジの抜群の存在感で、ムードをぶち壊してやった。

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