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【備忘観戦録】池田の熱投と四番・王柏融の活躍で連敗を4でストップ(5・20楽天パーク)

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勝利投手 日本ハム 堀 (2勝1敗0S)
敗戦投手 楽天 福山 (0勝1敗0S)
セーブ 日本ハム 杉浦 (0勝1敗9S)

最後の勝利が先週の水曜日だったから、ファイターズは丸1週間も白星から遠ざかっている。この1週間中にあった5試合の得点が、2点→3点→2点→2点→2点と、絶望的な得点力不足によるところが大きい。「3点取られたらほぼ勝てない」という厳しいノルマを背負いながら、ファイターズ池田隆英が先発のマウンドに上がった。

その池田が、初回先頭の小深田大翔をいきなり四球で歩かせて不穏なムードを作るも、続く鈴木大地を併殺でしのぐと一気に活気づいた。

1回2回と投球が絶妙なコースにズバズバ決まり、完全に自分のペースを掴んだ。3回にイーグルス田中貴也の二塁打で1点は失ったものの、6回まで投げ5奪三振1失点。前述した厳しいノルマを見事守り抜いた。

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しかしファイターズ打線は、今日もなかなか先発の奮闘に応えられない。2回表に四番王柏融のソロホームランによって先制するが、その他ではどうしても得点に繋げられず、イーグルス先発の瀧中瞭太に三振の山を築かれた。特に3番手にマウンドに上がった酒居知史には、昨日に続いて3者連続奪三振に切って取られ、「さあこれからだ!」と意気込むファンをがっかりさせた。

7回を終えて1-1のドロースコア。大きなターニングポイントとなったのは8回表。石川亮の代打・大田泰示がライト前安打を放つ。これを五十幡亮汰がバントで送り、2アウト2塁。チャンスに強い西川遥輝で勝負に出た

イーグルス4番手に登板した福山博之はこれに動揺したのか、西川→近藤健介→王柏融に連続四球。これが押し出しとなりまんまと勝ち越しに成功した。さらに動揺する福山の初球を渡邉諒が見事に捉え2点タイムリー。ロースコアな展開から、終盤に一挙3点をもぎ取り試合を決めた。

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最後は帰ってきた守護神・杉浦稔大が(先頭四球の後)三者連続三振に切って取りゲームセット。

残念ながら熱投の池田には勝ち星はつかなかったが、この勝利は、現在苦しい状況のファイターズに課せられた重いノルマを見事クリアした池田の功績。

池田と王の活躍によって、ファイターズは連敗を4で止めた。

四番・王柏融の威圧感

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ここのところの王柏融の活躍が凄い。今日は2回表のホームラン8回表の勝ち越し点となる貴重な押し出し

昨日に続いて2試合連続の2打点と、中田翔が抜けた後の四番の責務を全うしている。

まずは1打席目のホームラン。イーグルス瀧中の狙い通りに決まった低めのカーブを、体を傾けながら掬い上げるようにライトスタンドへ運んだ。140km台のストレートを持つ瀧中の99kmの変化球。コースも悪くない。完全に読み切っていなければ打てないボールだった。

思えば昨日も、絶好調則本昂大の低めに決まったストレートを苦もせずライトに打ち返した。イーグルスにとっては「こいつは厄介な打者だ」とインプットされていたはずだ。

8回表の勝ち越し押し出しは、その警戒心が生んだと解釈している。もちろん、その時点で1ヒット2四球とされていた福山も正気ではなかったが、動揺がMAXに達していたあの時の福山に“大王の威圧感”はあまりに荷が重すぎた。フォアボール目は、まるで不思議な力が作用したかのようにストライクゾーンを避けていった。

台湾の至宝、アジアの天才、四割打者、大王……。ファイターズに来る前は数々の異名を持ち、若くして伝説を作った男。そんな男が日本にきて、環境になじめず、スタメンから外れ、ベンチから外れ、二軍を経てついに戻ってきた。そして今、四番に鎮座し、風格すら身にまとっている

ファイターズファンはもう王柏融を疑わなくていい。

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