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哭悲 THE SADNESS

投稿日:

ジャンルホラー / パニック
製作国台湾
製作年2021
公開年月日2022/7/1
上映時間100分
鑑賞Hulu

人間が本来持つ「真の残虐性」のイメージ化

噂どおりの激辛スプラッターだった。

バケツをひっくり返したような血しぶき量に、「刺す・斬る・殴る・潰す・破裂する」の一切容赦ないゴア描写。

かなり見慣れている部類に入る自分でもちょっと疲れた。

ジャンルは、大きくいえばゾンビものなんだろうが、襲ってくる人々が「死体」ではなく、狂人化した「生きている人」というのが正統ゾンビものよりもキツい。

狂人化はしているものの「知性はある」という設定なので、ヤツらは残虐な武器を使う。ゾンビのように身体が腐っているわけではないので、動きは素早いし、逃げれば走って追いかけてくる。(車も運転するし、扉も開ける。そして喋る!)

そんなヤツらに囲まれたら最後。思いつく限りの最悪な方法でなぶり殺しにされる。

たとえ囲まれなくても、人が密集した中にヤツが一人でも混じっていれば、あたりは一瞬で血の海。周囲の人々は片っ端から殺される。

特に電車内での殺戮シーンは、思わず目を覆ってしまうほどの惨状だった。

異常にリアリティがあって、まるで自分も車両内にいるような絶望感を感じた。決して大げさではなく個人的には「これまで観たスプラッター映画の中でも屈指の恐怖シーン」と言ってもいいかもしれない。

このウイルスに感染すると、悪意を制御している脳内のリミッターが壊れて「人が考えうる最も残虐なことをせずにはいられなくなる」という設定が哲学的。性悪説だ。

この設定に乗っかり、あらゆる露悪的ゴア表現を並べることで、監督が、
「お前ら本当は、こんなことやあんなことがしたいんだろ? 理性で止めてるだけなんだろ? ん?」
「ほれ、夢を叶えてやるよ(ブシャー!)」
と、観客に迫ってきているようにも見える。

「やり過ぎ」「容赦ない」「悪趣味」などの言葉で片づけるのは簡単だが、それだけでは終わらない意気込みを感じる。(監督の思考・志向・嗜好も含めて)人間が本来持つ「真の残虐性」というもの見せつけられて、ちょっと怖くなった。

この監督とは友達になりたくない。

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